|
●● レビュー "You don't belong this block"スイートネス(ゾーイ・クラビッツ)は真面目な高校生。しかしイジメに遭っていて、妊娠中のお姉ちゃん(アントニーク・スミス)が体を張って助けてくれた。お母さん(ヨロンダ・ロス)は精神病を患っており、お父さん(ジェイソン・クラーク)から暴力を受け、家を出て行ってしまった。そんなお父さんは、お姉ちゃんにも優しさを見せず、お姉ちゃんも家を出て行ってしまう。そんなスイートネスは突然変身して、近所の優しい男ローランド(タリク・トロッター)に頼んで麻薬を売り始め、そしてイジメっ子(ガボリー・シディベ)にやり返して、彼女の手下の2人を自分の手下にしたのだった... レニー・クラビッツとリサ・ボネの愛娘ゾーイ・クラビッツの魅力が満載のインディ青春ドラマ。学校に於ける所謂スクールカーストを見事に描いている。そして子供は時として、瞬時に変わってしまう。日本で言う所の「高校生デビュー」とか「夏デビュー」とか。と、所かまわず共感できる部分が多い。白人と黒人のミックスがイジメられやすい所も、日本にも最近多くなってきたハーフの子供たちにも置き換えられるだろう。主人公のスイートネスがまた変わろうと思っても、また後戻りしちゃう所もリアリティがある。 ゾーイ・クラビッツの「積み木くずし」。ゾーイの魅力が満載。真面目な時の彼女の表情と、悪くなった時の彼女の目に凄まじいオーラがある。父と母を超えそうな予感と楽しみが増えたのである。 (Reviewed >> 10/11/13:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 レニー・クラビッツとLisa Bonet / リサ・ボネの娘ゾーイ・クラビッツ主演作品。さらに詳しく書くと、レニクラも2世スター。レニクラのお母さんは黒人ならば誰もが知っている「The Jeffersons」というシットコムのレギュラーだった女優ロキシー・ローカー。レニクラの父親はロシア系のユダヤ人。そしてリサ・ボネのお母さんもユダヤ系。ロキシー・ローカーの両親はバハマ出身。と、ゾーイ・クラビッツには沢山のエスニシティ(民族・文化・言葉)が存在している。それ故か、ゾーイは人一倍に人を惹きつけるオーラが大きい気がしてならない。彼女の目は非常に力強くて惹きつけられる。レニクラのお洒落感覚とスター性、リサ・ボネの個性的でインテリな部分の両方を兼ね備えたのがゾーイ。なんかもうスターになる要素が一杯なのだ。そんなゾーイの魅力がたっぷり詰まった作品。ゾーイが演じたのは、スイートネス。ぴったりな名前だ。しかしスイートネスは苛められている。どちらかというと暗い。友達も居ない。お姉ちゃんのオラ(アントニーク・スミス)と自転車で遊んでいたら、同じ学校のラトンヤ(ガボリー・シディベ)が率いるいじめっ子軍団達がやってきた。ここはお前達が遊ぶブロックじゃない、自転車よこせと。暴力を受けた。お姉ちゃんは妊娠しているのに、体を張って助けてくれた。家に帰ると、お父さん(ジェイソン・クラーク)とお母さん(ヨロンダ・ロス)は仲良くしていたのに、急にお父さんが怒り出し、お母さんに暴力。お母さんは精神病を患っていた。けれど家を出てしまった。残されたスイートネスとオラ。何とか2人は耐えるけど、お父さんは相変わらずに愛情なんか見せない。ふとしたきっかけで、お父さんが今度はオラと喧嘩。オラも家を出てしまう。残されたスイートネス。学校でもカフェテリアは白人と黒人とで真っ二つに分かれていた。お父さんの白人の血とお母さんの黒人の血を引くスイートネスはどちらにも属せなかった。ある時、スイートネスは変わる。派手な服に派手な化粧。いつも近所で優しくしてくれたローランド(タリク・トロッター)に頼んで、麻薬売りをさせてもらう。それがきっかけで、いじめっ子軍団の2人がスイートネスに接触。スイートネスはその2人を手下にして、ラトンヤに仕返しをしたが... と、日本でも何となく置き換えられそうなお話。感想でも書いたけど、ゾーイ・クラビッツ版「積み木くずし」なのです。あんなに衝撃的でドラマチックな作りではありませんが...「静かなる積み木くずし」かも。シンナーとかは出てきませんが、その代わり麻薬。アメリカ的だね。しかもそのシーンに登場してくる人がびっくりですよ!え?なんで、貴方がそのパーティに居るの?的な。大人なんて...と、私だったら軽いトラウマになるかと...。でもスイートネスが助けを求めるのが、その大人。だからびっくりなんですよね。 ずっとお父さん役はコール・ハウザーが演じているものだと思って「上手くなったなー」なんて思っていたら、ジェイソン・クラークだった!だからか!「ゼロ・ダーク・サーティ」のダンの人。並べると似てないんだけど、どうも勘違いしちゃう俳優っているよね。最後はね、さすがにこのお父さんもいい所見せます。それにしても、ザ・ルーツのブラック・ソウト事タリク・トロッターさんは、映画でも頑張っている!出演作品にセンスを感じる。この役も好き。そしてガボリー・シディベはやっぱり上手いね。許さない所とかリアリティあるわ。いい女優さん。そしてその手下の1人を演じていたのが、シャリーカ・エプス。「Half Nelson / ハーフ・ネルソン (2006)」で注目を集めたけど、その後あんまり見なかった。と、ゾーイは共演者にも恵まれている! 監督はグラフティもこの映画の要とも語っている。その割りには、ごめん、映画の中のグラフティ、あんまり思い出せない... でもゾーイが冒頭で即興ラップやってるよ。超ーーーー可愛い!! (1162本目) |
●● トリビア 「プレシャス!」にて一躍注目集めているガボリー・シディベの最新作。レニー・クラビッツと女優リサ・ボネの娘ゾーイ・クラビッツが主演。監督・脚本・制作は女優して活躍しているヴィクトリア・マホーニ-。彼女の監督デビュー作品となる。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
●● 関連記事 |
|
●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt1504508/http://en.wikipedia.org/wiki/Yelling_to_the_Sky Not available from Allcinema |
|
|