162
Cast >>Naomi Ackie (Whitney Houston), Stanley Tucci (Clive Davis), Ashton Sanders (Bobby Brown), Tamara Tunie (Cissy Houston), Nafessa Williams (Robyn Crawford), Clarke Peters (John Houston) ...
Director >>Kasi Lemmons
Writer >>Anthony McCarten
Producer >>Denis O'Sullivan, Jeff Kalligheri, Anthony McCarten, Pat Houston, Clive Davis, Larry Mestel, Molly Smith, Thad Luckinbill, Trent Luckinbill, Matt Jackson, Christina Papagjika, Matthew Salloway
Genre >>Biography
Country >>USA

 総合ポイント 4.25点/5点満点中
内容 >>4 演技 >>4 演出 >>4 音楽 >>5

 レビュー
"Great Big Song"
(Reviewed >> 5/15/23)

 100本映画
"You're my princess"

車運転中にいつも聴いている地元R&B/ヒップホップ・ラジオ局が、自伝映画特集みたいのをしていて、本作を酷評していた。いつも辛口でゴシップ記事を読む女性は、「ホイットニー・ヒューストンの映画は多過ぎる。どれも似たような感じだし、主役がホイットニーには見えなかった」と言っていた。ホストDJは、「僕は他のホイットニー映画は観ていないから、すっと入ってきた。けれど、主役はホイットニーには見えなかった」と評価。それを聴きながら、確かにホイットニー映画は多過ぎる。ここ10年で何本作られたことだろう。多過ぎると感じたが、実際にはドキュメンタリーが多くて、ドラマ化されているのは、アンジェラ・バセットが監督したTV映画『Whitney / 日本未公開 (2015) (TV)』だけだ。多いと感じたのは、恐らくホイットニーの夫ボビー・ブラウンの映画『The Bobby Brown Story / 日本未公開 (2018) (TV)』があったからかもしれない。ホイットニーは殆ど出てこないけれど、『The New Edition Story / 日本未公開 (2017) (TV)』もあったし。その中で作られた本作は、ホイットニーの育ての親クライヴ・デイヴィス、そして遺産管理をしているパット・ヒューストンがプロデューサーとして参加している正統派自伝映画。

1994年、ホイットニー・ヒューストン(ナオミ・アッキー)は、アメリカン・ミュージック・アワードのステージに立っていた。そして溯ること1983年のニュージャージー州の教会で母でありプロのゴスペルシンガーであるシシー(タマラ・チュニー)指揮のもとゴスペルを歌うホイットニーがいた。別の日にたまたまロビン(ナフェッサ・ウィリアムズ)に話しかけられ仲良くなる。夜は、母のバックアップとしてクラブで歌っていたホイットニー。アリスタというレコードレーベルを持つクライヴ(スタンリー・トゥッチ)が連れられクラブにやってくると、母は機転を利かせホイットニーにソロで歌わせる。気に入ったクライヴがホイットニーと契約すると、瞬く間にスターダムを駆け上がっていくが...

王道映画だ。だから、ホストDJにはスッと入ってきたのだろう。批判ばかりが耳に入ってきていたし、2時間20分以上の映画だし、この時期忙しかったので、観ることを躊躇してしまった。人の批判なんてどうでもいい。私は割りと好きだ。好きな理由は幾つかあるが、一番大事なのは、ホイットニーにとって何より大事であったであろう歌。今回はクライヴも参加しているので、ホイットニー自身が歌う曲が使えたことが何よりも大きい。そしてホイットニーにとって歌うことというのは、必ずしも楽しいものではなかった。冒頭からあるように、母に厳しく習っているのがある。それでも誰もがなし得なかったビックスターになるという夢をもって輝いていく。それも叶えた果てにあったものは... そういうのがちゃんと描かれていた。本作で一番感じたことは、ホイットニーはずっと家族からの愛を求めていたなと。「私のプリンセス」という家族からの言葉はホイットニーにとっては呪いにも近い。だから娘のボビー・クリスティーナには甘すぎるほどに愛を与えた。他の作品では、ボビー・ブラウンが出過ぎているところがあったが、本作では割りとそれも控えめで、要点だけ押さえられているのもいい。終盤のホテルのバーでのバーテンダーとのシーンは、恐らく演出だとは思うが、救いのあるシーンだった。だからこそスイッチになってしまったのかもしれないとも感じた。

本作を酷評したラジオでは、ジェイミー・フォックスの『Ray / レイ (2004)』が絶賛されていた。こちらも同じく本人の曲が使えたことで、主役は口パクで合わせていた。決定的に違うのは、ジェイミー・フォックスはレイ・チャールズの魂を呼び起こしたが、こちらはそうではなかった。演技が駄目とかではなく、ホイットニーではないなと思ってしまった。この先どんな名女優がホイットニーを演じても、やはりそこにはホイットニーがいない気がしている。オレオ(外は黒でも中は白)だ、黒人ぽくないとか散々言われ悩んだホイットニーだが、クロスオーバーできるあのキラキラした存在感と圧倒的な歌唱力は、希有だったと今更ながらに感じた。ただ、使われた曲は本人のものなので、彼女の歌声が何日も頭を駆け巡り心に残る。だからか、彼女がもういない悲しみが余計に残る。

 トリビア

 その他

 受賞歴

 サウンドトラック


Soundtracks not available

 関連記事

 リンク
Not availableNot available

 インフォサイト
https://www.imdb.com/title/tt12193804/
https://en.wikipedia.org/wiki/Whitney_Houston:_I_Wanna_Dance_with_Somebody
https://www.allcinema.net/cinema/384287

 関連商品(アマゾン)
DVD or VHS
from Amazon.com
Blu-Ray
from Amazon.com
Video On Demand
from Amazon.com
Book
Not Available
Soundtrack
Not Available
Not Available
from Amazon.co.jp
Not Available
Not AvailableNot Available
Privacy Information

ネットフリックス
Not availableNot available

Last Modified: 2023-05-16
>> HOME