4025
Cast >>Bill Courtney, O.C. Brown, Montrail 'Money' Brown, Chavis Daniels ...
Director >>Daniel Lindsay, T.J. Martin
Writer >>
Producer >>Ed Cunningham, Seth Gordon, Daniel Lindsay, Rich Middlemas, Glen Zipper
Genre >>Documentary
Country >>USA
Release (US) >>02 / 10 / 2012

 総合ポイント 5点/5点満点中
内容 >>5 演技 >>N/A 演出 >>5 音楽 >>5

 レビュー
"Football doesn't build character. Football reveals character"
テネシー州メンフィスの北にあるマナーサス高校は、予算もなく、アメリカの人気スポーツであるフットボールチームでさえ、予算が集まらずに、万年負けチームだった。そこのコーチとしてやってきたのが、ボランティアのビル・コートニー。彼は自分の生活を切り詰めて、そして家族を犠牲にしてまで、マナーサス高校のフットボールチームに愛情を捧げるのだった...

「フットボールは性格を作り上げる物ではない。本性を現すのがフットボールなんだ」と、コーチのビル・コートニーは大きな体の選手達に語りかける。スポーツは健全な精神を育むなどといわれているが、そうではない。元々、個々が持っている健全な精神が明らかになるのが、スポーツなのだ。と、選手達の性格を否定しない。選手達は様々な問題を抱えている。アンガーマネージメントが出来ずに、いつも喧嘩ばかりでトラブルになるチャービス、体に恵まれ、そして才能にも恵まれ、多くの大学が奨学金を用意して待っているも、学業がイマイチなO.C.、そして体には恵まれなかったけれど、勉強が出来て、そしてみんなよりもちょっとだけ繊細な心を持つマネー。そんな彼等をビル・コートニーは、優しく、そして時には厳しい目で見守る。彼が教えているのは、もはやフットボールだけではない。父親的存在なのだ。しかし、彼はそこをわざと狙っている訳でもない。素晴らしいバランスで彼等を見守っているのだ。

大切なのはフットボールだけじゃないという事を、全身全霊で高校生達に教えようとしている。そして、それらを高校生達は見事に受け取っている事が容易に分かる、感動的なドキュメンタリー作品。
(Reviewed >> 2/25/13:DVDにて鑑賞)

 100本映画
今年のアカデミー賞のドキュメンタリー部門を受賞したのが日本でも公開が決まっている「Searching for Sugar Man / シュガーマン 奇跡に愛された男 (2012)」。前年度に取ったのが、この作品!アメリカでもやっとDVD化されました。パチパチ。待ってたんだよねー。これはフットボールのドキュメンタリーとして最高傑作じゃないでしょうか?フットボールが好きで、「Friday Night Lights / プライド 栄光への絆 (2004)」が好きな人は絶対に楽しめる筈。っていうか、私、この映画で号泣&嗚咽しました。

タイトルの感じから、負けなしのエリート・フットボールチームを描いた作品だとばかり思っていたんです。違ったね。テネシー州メンフィスの北のゲトーの一角にあるマナーサス高校のフットボールチームを追っている。メンフィスの学校資金がイマイチなのもあって、この高校もフットボールチームを維持する程の資金がない。なのでこの学区の優秀なフットボール選手は、別の所に流れてしまう。そこで立ち上がったのが、ビル・コートニーという男性。大きな体格を揺らしながら、このチームの為に右往左往する。しかもこのビルさん、無給のボランティア。ビルさんは個人ビジネスで生計を立てているが、最近はボランティアやるほど余裕でもない。このチームに携わって6年。やっと近所の優秀な選手達が、この高校に入学してきた。OC・ブラウンという大柄なのに高い運動神経を持った選手、そして小柄だけど情熱は人一倍!のマネーと呼ばれている選手、そして怒りぽい性格で喧嘩ばかりで15ヶ月の刑務所暮らしから高校に復活したチャービス。彼等が抱えている問題をビルは受け止めて、優しく見守るんです。OCは、地元でも有名になって、大学からの招きも多い。けれど、大学でプレーする程の成績を取っておらず、それが問題となっている。OCの家族が家庭教師を雇う程のお金もある訳じゃない。何しろ、OCの家自体がそんな環境じゃない。という事で、ビルと同じくボランティアでアシスタントコーチしている人が家に引き取り、ビルが家庭教師代と学校への送り迎えをする事になった。はい、まんま「The Blind Side / しあわせの隠れ場所 (2009)」ですね。マネーは成績も優秀で、フットボールにも真面目。熱いけれど、人一倍繊細な心を持っている。「人は亀と同じなんだ。表はハードで固いけど、中身はソフトなんだ」という程。そのマネーと人一倍怒りぽいチャービスが喧嘩。その後にもチャービスは喧嘩して、チームから一時的に停止を食らう。でも、ビルはチャービスに語りかけていく。「フットボールは性格を作るものじゃない。フットボールは性格を明らかにするものなのだ」と。だからこそ、真面目に取り組めという事。そして繊細なマネーが怪我をしてしまう。それで彼は一気にやる気も未来もなくしてしまう。

でもね、やっぱり金八で描かれていたように、最後には一番問題のあった生徒が、劇的に変化をしてチームに渇を入れる。もうそこで私は号泣。加藤優ーーー!お前たちは腐ったミカンなんかじゃない!!!ってな訳ですよ。泣かせるよ。中島みゆきの曲は流れないけど。もうここから最後までずっと泣きぱなし!チャービスをはじめ、彼等体は大きいけれど、まだまだ子供。そんな彼たちが欲しているものが明らかになっているんですよね。それを嫌がらずに自ら率先してビル・コートニーは彼等に魂をぶつけている。こんなの見せられて、泣かない方が無理!

所で、この映画監督のT.J.マーティンとダニエル・リンゼイは6ヶ月近く、この地域に住んでこの映画を完成させている。OC・ブラウンの「しあわせの隠れ場所」的な新聞記事を読んだのがきっかけで、この高校のフットボールチームを見に行ったら、ビル・コートニーという素敵なコーチと会って、それで制作する事を決めたらしい。ちなみにデディ事、バッドボーイズ・レーベルのショーン・コムズが製作総指揮となっているけど、彼は直接的には全く関係ない。完成されて、作品を観て感動したから「名前を使っていいよ」的に参加している。最近多いよね。このパターン。「Precious: Based on the Novel Push by Sapphire / プレシャス (2009)」のオプラ・ウィンフリーとかタイラー・ペリーも同じパターン。なので、この映画はオスカーを受賞し、デディもオスカーの会場に居たけど、オスカー像は貰えておりません。

映画ドラマ化して欲しいわー。そしたら、ビル・コートニーは絶対にジョン・キャンディ!と思ったけど、残念ながら亡くなっている... ならジョン・グッドマンかもうちょっと太らせてフィリップ・シーモア・ホフマンに演じて貰いたい!OC役はもちろん「しあわせの隠れ場所」のクィントン・アーロンで!

この選手達のその後が気になる人は、こちらで!英語ですけど。ネタバレもあるので、日本語には敢えて訳しません。

 トリビア
メンフィスの高校フットボールチームと、そのチームを支えるボランティアコーチのドキュメンタリー。トロント映画祭やSXSWにて上映された。全米一般公開は2012年2月10日から限定にて公開。
制作が全て終わった後に、音楽プロデューサーとして知られるディディ事、ショーン・コムズがエクゼクティブ・プロデューサーに就任した。

 その他

 受賞歴
* 映画秘宝EX涙の千本ノック! スポーツ映画大全集にて映画の紹介

 サウンドトラック


Soundtracks not available

 関連記事

 リンク
US Official SiteNot available

 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt1860355/
http://en.wikipedia.org/wiki/Undefeated_(2011_film)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=347282

 関連商品(アマゾン)
DVD or VHS
from Amazon.com
Blu-Ray
from Amazon.com
Video On Demand
Not Available
Book
Not Available
Soundtrack
Not Available
from Amazon.co.jp
Not Available
Not Available
Not AvailableNot Available
Privacy Informationプライバシーについて

ネットフリックス
Not availableNot available

Last Modified: 2011-09-18
>> HOME