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●● レビュー "And to top it all off..." "Black?"銀行強盗の容疑者(メキー・ファイファー)は独房の中で、ディクソン保安官(ウィリアム・サドラー)と部下のライリー(デレク・ロシェ)の尋問を受けていた。容疑者に逮捕状は出ていなかったが、容疑者であれば彼等は48時間拘束出来るのだった。容疑者は免許書などの身分証明書も持っておらず、ただその100%白人住人の中西部の街を彷徨っていただけだった。容疑者はその保安官2人を差別者だと執拗に詰め寄った。実は、容疑者の男は大学教授で、準教授(スターリング・K・ブラウン)と共に、そのような街を回り、警察官による偏見や暴力を研究、そして実験していたのであった。今回もその実験をしていた。しかし準教授が時間になっても戻ってこなかった。すると話はまた一転し... 今話題となっている警察による暴力。それを実験という形で黒人の教授が証明していこうとするも...というとても風変わりなスリラー作品。なるほど、なるほどと見ていると、話が一転し、またさらにどーーーん!と話が一転する。スリラー作品らしい飽きさせない展開である。途中で人種偏見とか関係なくなると思いきや、やっぱりかーい!と展開したり、主人公達がその裏をかいて色々と悪さしたりと、中々面白い出来。警察の暴力の本質を描いたわけではないが、中々良いところをついていると思う。結局は私欲なのだ。そして... 途中で色々とネタ隠しをするので、話が見えなくなりそうになるが、最後まで見ていると、あー!と納得である。ラストは絶対に想像つかないであろう。 アメリカという国は人種というものにいかに翻弄されているのかが分かるのだ。この映画を見る観客もそれに翻弄され、そして物語の展開に翻弄されまくるであろう。とてもユニークな作品だ。 (Reviewed >> 12/8/14:ネットフリックスのストリーミングで鑑賞) |
●● 100本映画 この映画、全くのノーマークでしたよ。というか、期待は出来なかった。何となく。でも最近は太ってしまったけれど、デビュー当時は最高にキュートだったメキー・ファイファーが出ているし、見てやるか!と思い、映画のあらすじ見ていたら、あれ?ちょっと面白そう?...という訳で。のどかな田舎町。何も起きそうもないその町で、銀行強盗が起きた。その容疑で捕まった容疑者(メキー・ファイファー)。まだ容疑は固まっていないが、48時間は拘束できるので、ディクソン保安官(ウィリアム・サドラー)と部下のライリー(デレク・ロシェ)は尋問を始めるのだった。容疑者は身分証明書も持っておらず、車も無かったので、身分が全く証明出来なかった。男はフリーマン・フィンチという名前だと保安官に話した。車は途中で壊れ、歩いていたと男は話す。しかしそのある筈の車が無いじゃないか!と詰め寄る保安官たち。男は盗まれたかレッカー車で持っていかれたんじゃないか?と話す。この町で銀行強盗する者などいない、だから町にやってきたお前こそが銀行強盗の犯人だ。それにお前は... と詰め寄る保安官。「それに...なんだ?俺が黒人だからか?」と逆に詰め寄る容疑者。実は、容疑者の男は大学教授。彼は「実験」でこの町にやってきて、助手(スターリング・K・ブラウン)と共に銀行強盗を起こし、警察や保安官たちの反応を見ていたのだ。盗んだお金はすぐに戻す予定であった。毎回やっている事だった。しかし今回は何かが違う。お金が戻ってこないのだった... ってまとめてみましたが、この後が凄いんですよ!また一ひねり、二ひねり、三ひねりあります!最後はね、ぜーーーーーったいに想像出来ない終わり方なんですよ。まあ正直、面白そうだなって思ったのは、ファーガソンやスタテンアイランド等で起きた警官による暴力による死亡事件が発生したのに、その警察官たちは起訴されないという事態を反映していれば!と思ったんです。それを「実験」っていうのが面白いかな?と。いやー、この映画はその斜め上をいってましたよ。そういう難しい社会的問題を取り扱うつもりじゃないと思うんだけど、結果とっーーても斜めにそれを取り上げていて凄いなーと。ネタバレはしたくないので、詳しくは書きませんが、人種差別問題で...というかこの場合白人の黒人への人種差別問題の場合、奥深い根っこにある部分って、やっぱり白人の人々の黒人への偏見だと思うんですよね。それを「実験」により立証された時の白人警官の反応が、認めたくないんですよね。だから忘れようとする。無かった事にしようとする。それを知っている、心得ているのが、容疑者。だからそれを逆手にとって... でもそれがバレて、認めちゃったらどうなるか?ヤバイです。でも容疑者はそれをも予想していた... と、凄いんですよ。って今読んでいる時点では、なんのこっちゃ分からないかもしれないのですが、見れば分かります!だから見て欲しい映画なんです!! ウィリアム・サドラーがこれまた嫌な奴を上手く演じてるんですよねー。アメリカの悪役商会の1人。多分。嘘。でも悪役!って言ったら、彼もそうだよねー。この人とブルース・ペインとウィリアム・フィクナーに夜にばったりどこかで会ったら泣くしかないもん。メキー・ファイファーもとても難しい役を両極端に良い感じで演じてたよ。両極端いけるからこそ、この映画は面白かった!と言える程に良かった。まあでもこの映画のナイスアシスト俳優は、サミュエル・L・ジャクソンね!出ている訳じゃないんだけど、彼の雑誌の切り抜きがこの映画では使われるの。笑顔といい絶妙な写真でインパクト大!その存在感の大きさと言ったら!! っていう事で、タイトルもシンプル過ぎだし、俳優陣も地味目だし、ポスターもイマイチだし、私がこんだけ書いても「嘘でしょ!」って思っているかもしれないですが、とにかく見て欲しい!映画の中での時系列がいったりきたりで分かりにくい部分があるのは確かだけれど、それでも人種差別ってモノが素直に語られていて面白いからー!これ、白人のおっさん(失礼!)監督が作ったっていうから凄いよねー。 (1309本目) |
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●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt2073121/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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