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●● レビュー Antagonistic電車で自殺しようとしていた男(トミー・リー・ジョーンズ)を助けたのが、黒人の男(サミュエル・L・ジャクソン)だった。黒人の男は自分の刑務所暮らしでの話しや神の話をして、なんとか自殺を食い止めようとするが、その男は無神論者でしかも大学で教授をしていた男だった... コーマック・マッカーシーの戯曲をトミー・リー・ジョーンズが映画化。男2人だけの舞台である。動きも少なく、殆どが台詞。要は2人の演技が見所であり、見ものなのである。神の存在を絶対的に信じている男と、聖書すら読んだ事のない男という全く正反対の男2人の会話。かみ合う訳がない。なんとか説得させられるかと思えば、そう簡単にはいかない所が普通のハリウッド映画とは違う、舞台劇を思わせる面白い部分。 舞台はニューヨークのアパートだが、タイトルのサンセット・リミテッドは、ニューオリンズからロサンジェルスを結ぶアムトラック鉄道の事。その列車はアメリカの国境ギリギリの南端を走っている。2人はそのギリギリの所を走っているのだ。 (Reviewed >> 03/22/12:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 元々舞台劇をサミュエル・L・ジャクソン出演でテレビ映画化。あの宇宙人のトミー・リー・ジョーンズが監督。と言うか、この作品、サミュエル・L・ジャクソンとトミー・リー・ジョーンズしか出てきません。2人芝居。しかもサミュエル演じる男の住む汚いアパートの一室が舞台の密室劇。この作品には役名もない。ジョーンズが「ホワイト」で、ジャクソンが「ブラック」。ホワイトさんは大学の教授、ブラックさんは職業不明だけどユニフォームみたいのを着ていたのでブルーカラー。ブラックさんは、前科あり。そしてルイジアナ出身で、今はニューヨークのゲトー住まい。ホワイトさんは、実は電車に投身自殺しようとした所を、ブラックさんに助けられたのです。ブラックさんは、自分の信じる神の助けを借りて、ホワイトさんを自殺から救おうとしている。でもホワイトさんは、完全なる無神論者。ブラックさんが神の言葉を言っても、すべてそれらを論破しちゃう。2人は平行線をずっとたどっていく。所で、タイトルはアメリカの鉄道会社アムトラックの路線の名前。ニューオリンズからアメリカの南端を国境ギリギリにロサンジェルスまで走っていく路線が、サンセット・リミテッド。2人は、ギリギリな所をずっと平行にたどっていく訳です。密室劇なので、殆どが2人の会話のみ。見せ所もその2人の演技だけ。しかも難しい話をしているので、ちょっと辛いかも。ブラックさんが刑務所に入っていた時の話は、ちょっと興奮。でもラストは、ハリウッド映画ではない感じが良いですね。ハリウッド映画にありがちな安易に神が全てだと説く作品じゃない。あんなに聖書の話とかしているのに、神プロパガンダにはなっていない。そんな映画に慣れていた私は、最後「おう!」ってなりました。 トミー・リー、さすがにハーバードに進んだだけあって、本当に頭良いんでしょうねー。普段はこんな難しい話してそうな雰囲気。まあこういう難しい作品を選んで映画化しようとする位ですからね、この手の感じが好きなんでしょうねー。そして、このブラックさんを演じられるのも、今の所サミュエルになるんでしょうねー。南部から出てきた、心優しい男。必死に過去の過ちを償おうとする男。面白い!でも難しい過ぎるんだよねー。 (0979本目) |
●● トリビア HBOにて放送予定のドラマ作品。トミー・リー・ジョーンズが監督・主演・制作総指揮を務める。サミュエル・L・ジャクソンが共演。 「ノーカントリー」等でも知られる作家コーマック・マッカーシーが書いた戯曲が原作。舞台は2006年にシカゴで上演され、その後にオフブロードウェイに進出している。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt1510938/http://en.wikipedia.org/wiki/The_Sunset_Limited_(film) Not available from Allcinema |
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