|
●● レビュー より深く...日本語では「青色児症候群」と言われていて心臓欠陥の為に酸素が上手く体内に送られず、体が青くなる事から、Blue Baby Syndromeと英語では言われている。その病気を治す為に動いた2人の医師と、1人のアシスタントの物語。そのアシスタントが、ヴィヴィアン・トーマスという黒人で医師になる事を望んでいて、「神の恩寵(The Lord Made)」程の才能があるにも関わらず、世界恐慌の為に金銭的に大学に通えず、大工として病院に勤める。その時に出会ったのが、アルフレッド・バラロックという外科医。物語は、主にこの2人で進められていく。 1930-40年代のアメリカなので、当然ヴィヴィアン・トーマスは、差別とも戦っていかないとならない。アルフレッド・バラロックは、病気の事で頭が一杯な人なので、差別等の社会的な事には、初心。トーマスも、あまり自分の感情を表に出す事なく淡々と仕事をこなす。ただ、そんな時観客はたまらない絶望感を感じる。トーマスがもっと感情的な男だったら、どんなに観客の気持は楽だったか... あの姿は、余計に観客を切なくさせる。ヴィヴィアン・トーマスを演じたモス・デフは、決して表情を壊さない。「俺は、世界にとって見えない人間さ」という台詞が、余計に切なくさせる。けれど、不思議と劇中では表情豊かに演技をする。仕事を貰った時には笑顔で、本を読む時には探究心の塊の顔を見せ、白衣を着た時には自信に満ちた笑顔で。それとは逆に、もう1人の主演であるバラロックを演じたアラン・リックマンは、実に感情むき出しの演技をしているのが、対照的で面白い。リックマンは、最後の最後まで野心に満ちた演技だ。 映画を見た後に、少し調べてみたが、実際はトーマスはもっと辛い事が多かった。Blue Baby Syndromeで成功した後も、医師の免許を持つことが出来なかったトーマスは、バーテンダーの仕事までしていたようだが、そんな様子は映画ではカットされていたのが残念だ。もうちょっと深くトーマスを知りたかった。 もっともっとトーマスを知りたいと思ったし、もっとトーマスの感情にも深く触れて欲しかった。 (Reviewed >> 2/22/05) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア HBOが製作したTV映画。ゴールデン・グローブ賞などの大きな賞に数多くノミネートされた作品でもある。 実在したヴィヴィアン・トーマスと、アルフレッド・ブラロックの物語。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
●● 関連記事 |
|
●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0386792/http://en.wikipedia.org/wiki/Something_the_Lord_Made http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=323246 |
|
|