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●● レビュー What "Freedom" Means1841年ソロモン・ノーサップ(エイブリー・ブルックス)はニューヨークのサラトガスプリングで様々な仕事をしながら、自由黒人として妻と子供3人と暮していた。バイオリン弾きの才能のあったソロモンは、たまにパーティ等に雇われていた。その時にサーカス団の2人が働いて欲しいと多額の出演料をオファーした。しかしワシントンDCに行かなくてはならず、メイソンディクソン線を越す事になる。ソロモンは2人にちゃんと自由黒人として扱ってもらえる事を約束させたが... ソロモン・ノーサップはフィクションじゃない。実在した人物だ。彼は自由黒人として暮していた。しかし罠にはめられて、12年間も奴隷として働かされた。ニューヨークでは自由黒人であっても、メイソンディクソン線を越してしまえばそんな事は関係ない。黒人に人権などないのだ。1863年に奴隷解放宣言が出されている。ソロモンが奴隷というものから開放されたのが1853年。ちょうど10年前。でもソロモンは1841年にワシントンDCで誘拐される前まえでは、自由だった。裕福ではなかったが、自由があった。ソロモンはその自由を誰よりも愛していた。だから奴隷となった時には、元々奴隷だった黒人とは意識が全然違う。その衝突する場面も興味深い筈だ。誰よりも自由への執着心が違う。でも、それだけでは生きていけない。老人の奴隷に毎回のように宥められる。彼はその先、また自由を手にする事が出来るのか分からない。絶望的になりながらも希望を失わずに自由へと戦う。老人はその術を教えているようだった。 そしてラストには「みんなも一緒に連れて帰りたい」と話す。しかし老人は「俺たちが助けが必要な事をみんなに言ってくれ」と話す。老人にもソロモンにもその意味が分かっていたのだ。だから本という形に残した。150年を経ても、我々に伝わっているのだから。 彼は誰よりも「自由」という意味を知っていた。自由を一度失った人間だからこそ見えた自由の意味。自分の体験を本に残し、それが後に映画となる事で、我々は本当の「自由」という意味を知る事だろう。 (Reviewed >> 11/03/08:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア 元奴隷のソロモン・ノーサップが書いた「Twelve Years a Slave」を元に「黒いジャガー」のゴードン・パークスによって製作されたテレビ映画。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 >> Organization of American Historians1985 Won Erik Barnouw Award |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0088148/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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