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●● レビュー "I feel the spirit, moving down in my soul"歴史ある黒人大学のソロリティのステッピングチームを率いていたデスティニー(フォーン・チェンバース)。目と鼻の先にある別の大学のステッピングチームとはライバル関係であった。デスティニーのチームには、パム(エンジェル・コーウェル)という優秀な振り付け師がいて、彼女が目玉であった。パムとデスティニーはずっと仲が良かったが、いつまで経ってもリーダーになれないパムがデスティニーに反発。学費の事もあって、パムはライバルの大学に移動し、向こうのチームに入ってしまう。そんな絶体絶命のデスティニーをいつも励ますのが、幼稚園からの幼馴染ファビアン(ブライス・ウィルソン)だった。ファビアンはプロのフットボール選手を目指す優秀な選手だった。しかしファビアンのチームメイトのクレム(フレドロ・スター)がデスティニーに目を付けて、2人はデートするようになる。デスティニーはチームの存続を掛けて、全国大会で絶対に優勝しなければならず、そしてファビアンをも失おうとしていた... 大学にあるソロリティとフラタニティ、普通の大学と黒人大学の決定的な違いは、このステッピングだろう。ステッピングで彼らは規律と協調性を養っていく。そしてそれが上手ければ上手い程に、他を圧倒し魅了して新メンバーを獲得できるのだ。スパイク・リーの『スクール・デイズ』など、黒人映画でしか観られない、独特な物なのだ。とは言え、この映画は低予算のインディペンデンス映画。分かりやすいプロットと、どう見ても安っぽい作りではあるが、面白い演者を集めて、中々の作品を作った。もうちょっとデスティニーとファビアンを観たかった。 独特であるステッピン、今や多くの映画で使われているが、いつもそれは彼らの青春である。伝統と歴史は彼らの誇りでもあるのだ。 (Reviewed >> 9/22/14:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 DVDの整理をしていたらやたらと気になりましてね。「Tell Me」なんていう曲が90年代中期に流行った「グルーヴ・セオリー」なんていう男女デュオの片割れのブライス・ウィルソンなんていう人が出演!ってか、若い子は知らないかもねー。滅茶苦茶男前で、黒人ティーン向けの雑誌にも当時は良く載ってたんだよ。元々、別のグループ「マントロニックス」にも居た。90年代が青春の私には王子様的な人。そのウィルソンの相手役になる主役は、『White Chicks / 最凶女装計画 (2004)』で、マーロン・ウェイアンズが演じたマーカスの妻ジーナを演じたフォーン・チェンバース。実生活では、アウトキャストとかPディディなどのミュージックビデオでお馴染みの傘男フォーンズウォース・ベントリーの奥さん。そんな2人が出演しているのが、大学のソロリティ&フラタニティのステッピングをドラマにした作品。このステッピング、黒人大学のソロリティとフラタニティの伝統的な事なので、一般的な大学にはない...というか、一般的な大学に黒人系列のソロリティ&フラタニティがあるならあるかもだけど。ステッピングって何よ?っていう貴方。日本でも古くはスパイク・リー大先生の『School Daze / スクール・デイズ (1988)』や、最近だと『Stomp the Yard / ストンプ・ザ・ヤード (2007)』は紹介されているから、それくらいは見ておこうよ。まあ『ストンプ...』はダンス的な要素が強いけどね。ステッピングは、自らの足でリズムを取り、バトンを使ったり、詩を引用する事もある。元々は軍の規律を守るフォーメーションと、アフリカのダンスを取り入れた物。フラタニティとソロリティの規律と団結を見せ付けるのに用いられるのが、ステッピング。そんな訳で、デスティニー(フォーン・チェンバース)はソロリティのステッピングチームを率いるリーダー。彼女達のステッピングは、メンバーで一番才能があるパム(エンジェル・コーウェル)が担当していた。しかしいつになってもリーダーにはなれないパムは嫌気が差した。そしてパムは学費の事で問題があったのもあって、隣の大学のチームに鞍替えしてしまう。そんなパムが抜けたチームは、スポンサーも付かず、チームも消滅させられそうであった。そんなデスティニーに残された道は、次の全国大会で優勝するのみ。しかし中々状況は厳しかった。そんな中、デスティニーの相談に乗るのが、幼稚園からの幼馴染ファビアン(ブライス・ウィルソン)と従兄弟のカジノ(ジャッキー・ロング)だった。ファビアンは大学の優秀なフットボール選手で、プロの道も開かれていた。そのファビアンのチームメイトであるクレム(フレドロ・スター)がデスティニーに目をつけデートに誘う。傷ついたファビアンは、プロへの道を先急ごうとし、デスティニーはチームとファビアンを失いかけていた... って私も上手くまとめたわー。映画はそこまで上手くはまとまってませんよ!なにせ低予算なインディペンデンス映画ですから!!でも、ただいま恋愛脳でお花畑状態の私には、デスティニーとファビアンの少女マンガのような設定が非常ーーーに心地良かった。ファビアンがついついデスティニーの似顔絵を描いちゃうんですが、そこは『昼顔』好きの私は「お前はリカコしか描けなくなった加藤画伯かっ!」ってちゃんと突っ込みましたよ。上にも書いたけれど、そんな加藤画伯ぽいファビアンを演じたブライス・ウィルソンは王子様キャラですからー!ってかね、よーーーく考えたら、ブライス・ウィルソンってそんなに私と年変わらない?いや年上じゃね?と思って調べてみたら、この映画の頃は35-36歳!おっさんやん!フォーン・チェンバースも31-32歳。おばさんやん!30代の2人が大学生役。ぷぷぷ。しかも懐かしいでしょ?フレドロ・スター!!ONYXの!『Sunset Park / ザ・コーチ/勝利のダンク (1996)』の頃とか可愛かったよね。って事は、彼が一番年上で36-37歳。でもみんな大学生ー!!でもまあそんなに無理はない。なにせブライス・ウィルソンは王子様ですから。超カッコ良いフットボール選手。しかもクォーターバックですやん!って、彼の色々と忠告する大学の掃除をしているオジサンが出てくるのですが、これがロジャー・E・モーズリー。大好きなのよ。泣かせるの私を。まあロジャー・E・モーズリーについては、今度いつかまたじっくり。でも彼が演じた役は、多分元々はジム・ブラウンにオファーしたかったんじゃないかな?だって、この映画でのモーズリーはまるでジム・ブラウンよ。 そして、デスティニーの従兄弟を演じたジャッキー・ロング。私の義理の従兄弟にそっくり!しゃべり方も、見た目も何となくね。しかもこのカジノぽい性格なの。私と会う度に「君は会う度に小さくなっていくね!」と、まるで『エクスペンダブルズ』のジェット・リーをイジメるスライ隊長的に私をイジメるんだけど、たまーーに「お、俺の一番好きな従姉妹だ!」とか家族扱いしてくれる超可愛い奴でもあり、全然憎めないのです。なので、ジャッキー・ロングが出てくる度になんか嬉しかった。この映画での彼は、まるでうちの従兄弟だから。 点数は低くなりましたが、嫌いじゃないです!むしろ好き。デスティニーとファビアンの恋物語をもうちょっと見たかったかなー。 (1282本目) |
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●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0493447/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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