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●● レビュー Never hurt good peopleデイブ・ブラウン(ウッディ・ハレルソン)は、ロサンジェルス市警のベテラン警官だった。しかしブラウンが所属していたランパート署は、スキャンダルの渦中にあり、ブラウンはその渦中の1人だった。ブラウンは更に自らトラブルに巻き込まれていくのだった。 クレイジーな男を演じさせたら右に出る者はいないとも言い切れる程、ウッディ・ハレルソンの面目躍如なキャラクターが炸裂しているクライムストーリー。この映画の舞台となったロサンジェルスのランパート署は、絵に描いたような腐敗が蔓延っていた。1980年から1990年代のロサンジェルスの警察の縮図がそこにはあった。そこで活躍していたデイブ・ブラウンという男は警察でありながら、何が善で何が悪なのか見失っていた。自分だけが善。セックス中毒ともいえる病的な面を抱え、彼はどんどんと見失っていく。父親も警察官だったので、当たり前のように警察官になった男。信頼していた人から裏切られ、自分の娘達の事すら理解出来ていない孤独な男。娘に「俺は善良な人々を傷つけていない」と言うと、娘に「私達の事はどうなのよ」と言われてしまう。そんな物語を書いたのが、ずっとロサンジェルス市警やロサンジェルスについて書いているジェイムズ・エルロイ。物語は本来のランパート・スキャンダルを抉る作品ではないが、デイブ・ブラウンという男を抉っている。 何にも無い空っぽな男デイブ・ブラウン。そんな男を見苦しいまでに狂気沙汰で最高にウッディ・ハレルソンは演じているのが見もの。 (Reviewed >> 5/23/12:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 ロサンジェルスの警察の腐敗を描いた作品。何か知らないけど、ロサンジェルス警察の腐敗のドラマとか大好き。色々とネットでその腐敗について調べるだけでも面白いからね。この映画は特にランパート署が舞台。ランパートは色々な映画やTVにもなっているし、ランパート・スキャンダルはあのノートリアス・BIGの殺害にも関わっている。これは相当面白いに違いない!って思った。けれど、この映画はランパート・スキャンダルを描いているけれど、ノートリアス・BIGとか無関係。デイブ・ブラウンという警察官のスキャンダル。ブラウンを演じたのがウッディ・ハレルソン。ハレルソンが狂気沙汰な男を演じているのは、ワクワクしちゃうよね。本当ーーーに最悪で最低な男。彼だから演じられた役。娘の気持ちは分かってないし、女達の気持ちも分かっちゃいない。弟の事も分かってないので、野放し。人種差別者だし、可愛いのは自分だけ。自分のやっていることは、悪い奴等を殺したのだから、別にいいじゃないか!という態度。けど、自分がヒーローとなった事件の顛末を聞いてから、ちょっとバランスが崩れる。本当は弱い男。だって自分の父が警官だからという理由で、自分も警官になった位の男だからね。自分の意思なんか無い男。しかも離婚した妻2人は、なんと姉妹。そのブラウンを追い詰めるのが、検事のアイス・キューブ兄貴とシガニー・ウィーバー兄貴の2人。アイス・キューブ兄貴がまたまさかの検事とはね!!最後がカッコいいです。アイス・キューブ兄貴らしい最後。あのラストがあったから、兄貴は出演したんじゃないかな?それと警官を追い詰めるなんて、正に兄貴の昔の「Fuck da police」魂が炸裂してるじゃないですか!!上の立場で追い詰めるって辺りが、兄貴も成長したわ!!シガニー・ウィーバーは居るだけでかっこいいよね。何か大好き。 物語自体は、ランパート・スキャンダルそのものを期待していると、期待外れ。だって私がそうでしたもの。元々のランパート・スキャンダルはもっと人種が入れ乱れていて、もっともっと複雑。この映画もかなり複雑だったりするけど、人種の面で言ったら単純。ランパート・スキャンダルって根が深くて、黒人のギャングのブラッズが関わっていたり、メキシカン・ギャングが関わっていたりする。そしてラップ、特にアイスT辺りで名前を聞くダリル・ゲイツ署長の悪名高きCRUSHの人達が犯したスキャンダルだったりで、もっともっと面白いんだよね。本当はブラウンよりももっと狂気沙汰。なぜかデス・ロウ・レーベルのシュグ・ナイトも関わってるし。なので私的には、物語がちょっと期待外れ。もっとストレートなランパート・スキャンダルが見たかった。でもウッディ・ハレルソンは超凄い。そんな感じの映画でした。 PBSのこっちのサイトの方が面白いよ。 (1004本目) |
●● トリビア 実際にあったロサンジェルス市警のランパート地区の警察のスキャンダルを描いたクライムアクション映画。この地区の警察がノートリアス・BIG殺害にも関与していると言われている。 アイス・キューブが「The Messenger」でオスカーにノミネートされたウッディ・ハレルソンとオレン・ムーヴァーマンのコンビと共演。他にもベン・フォスター、シガニー・ウィーバー、スティーヴ・ブシェミ、ロビン・ライト、アン・ヘッシュ等の豪華アンサンブルキャスト。そして人気作家ジェイムズ・エルロイの脚本。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt1640548/http://en.wikipedia.org/wiki/Rampart_(film) Not available from Allcinema |
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