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Cast >>James Cagney (Commissioner Rheinlander Waldo), Brad Dourif (Younger Brother), Moses Gunn (Booker T. Washington), Elizabeth McGovern (Evelyn Nesbit), Howard E. Rollins Jr. (Coalhouse Walker Jr.), Debbie Allen (Sarah), Frankie Faison (Gang Member No. 1), Samuel L. Jackson (Gang Member No. 2), Ted Ross (Lawyer), Jack Nicholson (Pirate At Beach) ...
Director >>Milos Forman
Writer >>E.L. Doctorow (novel), Michael Weller
Producer >>Dino De Laurentiis
Genre >>Drama
Country >>USA

 総合ポイント 4.75点/5点満点中
内容 >>4 演技 >>5 演出 >>5 音楽 >>5

 レビュー
Time will tell
20世紀を迎えたばかりのニューヨーク。移民が街に溢れ賑わっていた。マジソンスクエアに女性の裸像が立つが、ソウという男が一人怒っていた。その像は自分の妻エヴァリンがモデルで設計したホワイトの元恋人だったからだ。そんな中、街角でシルエット紙切りで生活をしていたのが移民のターテだった。妻の浮気を知り、娘とフィラデルフィアに向かった。一方、ニューヨーク郊外のニューロシェルに住む一家のいつも通りの静かな筈の食事が、大騒ぎとなっていた。黒人の赤ちゃんが彼等の敷地内で発見されたのだった。すぐに赤ちゃんの母親サラ(デビー・アレン)が捕まったが、その家の母(メアリー・スティーンバージェン)によって助けられた。直にクラブでピアニストをしているコールハウス・ウォーカー(ハワード・E・ロリンズ)が家を訪れ、マンハッタンではホワイトがソウの銃によって殺されたのだった...

ニューヨークの壮大な歴史ドラマである。ハーレムがハーレムになりつつある時代、そして既にニューヨークが今のような大都市になりつつある時代... きっと一番活気が溢れていた時代であった事は映画でも容易に察する事が出来る。今のように様々な人々の英語訛りが飛び交うとのはまた違って、その自分達の母国のそのままの言葉が飛び交うニューヨークの街角。そこに実際にあったスキャンダルな事件を取り入れて、上手いこと歴史ドラマにしている。ブッカー・T・ワシントンが出てきて、作り話とリンクしていくのも面白い。そしてそれだけでなくて、沢山の実在した歴史上の人物とこの作品で作られた役とが上手くリンクしていく。それによってあの当時が見えてくる。原作とは違い、後半はコールハウス・ウォーカーが中心となってくる。そこからが断然に面白くなってくる。前半では物語を伝える才能あるピアノマンだったウォーカーが、車をダメにされた事で立ち上がる。ハワード・E・ロリンズの立ち振る舞いが素晴らしく、映画がよりドラマチックになっていく。

20年近く引退していた名優ジェームス・キャグニーがこの映画に特別出演している。20年眠っていたキャグニーの俳優魂に、この映画は何か火をつけた。時代の変化、時の流れ... この映画は時・時代...そして歴史が何かを知らせてくれる大作。
(Reviewed >> 7/28/10:DVDにて鑑賞)

 100本映画
この前のLawrence Hilton-Jacobs (ローレンス・ヒルトン=ジェイコブス)も好きなんですが、一時期ハマっていたのがこの映画でアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされたハワード・E・ロリンズ・ジュニアです。というのも、昔関東では夜中に「夜の大捜査線」が放送していて、私はそれを夢中で見ていたんです。シドニー・ポワチエのオリジナルの映画版「In the Heat of the Night / 夜の大捜査線 (1967)」も、もちろん好きですが、テレビ版には愛着があって大好きなんです。ポワチエが演じたヴァージルを演じていたのが、このハワード・E・ロリンズです。何て言うんでしょうか?ハンサムで真面目な正統派。70年代だったらポワチエが演じていそうな役で、90年代から今だったらデンゼルが演じていそうな役を80年代に演じていたのが、このロリンズです。80年代には、その後継者となるデンゼル・ワシントンと「A Soldier’s Story / ソルジャー・ストーリー (1984)」で共演しています。もちろんロリンズが主役で、デンゼルが共演者。ロリンズがデンゼルを...って書いちゃうとネタバレになるので書きませんが、とにかく「ソルジャー・ストーリー」は80年代の名作なので絶対に見て欲しい!!でもロリンズは若くして悪性リンパ腫で1996年に亡くなってます。

という私のロリンズへの思いが長くなりました、この映画は随分と昔から見たいと思っていたけれど、今みたいにEベイとかオークションとか無かったので諦めていた作品。そしたらさ、DVDが発売したのよ。2004年に(笑)と、あんなに昔は見たかったのに、手に取った瞬間に安心して中々見ませんでした。2時間40分位ある大作なのよ。

この映画の舞台は20世紀に入ったばかりのニューヨーク。まだニューヨークがニューヨークに完全にはなっていなくて、多くの移民で溢れかえっていた頃。その時に起きたスキャンダルが、後に「世紀の裁判」とも言われた、ハリー・ソウという大富豪が有名な建築家スタンフォード・ホワイトをマジソンスクエアガーデン(今のとは違う)の劇場で銃によって射殺するという事件があった。その事件はハリー・ソウの妻エヴァリン・ネズビットがモデルという裸体の銅像から始まった。その銅像を設計したのが、スタンフォード・ホワイト。ホワイトとエヴァリンはかつて恋人同士であったのです。その実際あったスキャンダルをこの映画の中では物語や登場人物と絡めているのです。ちなみにブッカー・T・ワシントンなんていう人物まで出てくるので、歴史好きにはゾクゾクしますね(私もある意味タイプの違う歴女)。しかもワシントンを演じているのが、Moses Gunn (モーゼス・ガン)。「Shaft / 黒いジャガー (1971)」のバンピーです。昔のニューヨークの町並みとか車等が、歴女の私をワクワクさせてくれます。この映画にはそういう見ごたえがタップリ。

あ、サミュエル・L・ジャクソンがチョイ役で出てます。最後にロリンズに協力するメンバーの一人。台詞は殆どなく、たまにタイミング悪く笑ってました。サムと一緒のグループで、サムよりも少しだけ台詞があって役名もあったのがFrankie Faison (フランキー・フェイゾン)。「Coming to America / 星の王子ニューヨークへ行く (1988)」の大家さん、又は「White Chicks / 最凶女装計画 (2004)」のウェイアンズ兄弟の上司。

でも何と言ってもタイトルが「ラグタイム」という位ですから、ラグタイムの音楽もこの映画の時代とか時代背景と深く関わっていて良いです。ロリンズが演じた役がラブタイムを弾くピアニスト。ロリンズはこの映画について「ラグタイムの頃の話だけど、人種差別という点においては、今でも十分に通用する”ナウタイム”な物語」と語っておりました。その通りです。この映画で20年の引退から一度切り復活したジェームス・キャグニーは、台詞の「Nワード」が言いたくないと「バック(Buck)」という言葉に変えています。その言葉も差別語なんだけど、Nワードよりは意味合いが薄いと判断したみたいです。

ちなみにロリンズが演じた役は、元々はO.J.シンプソンにと考えられていたが、監督が断固拒否。正解ですね。

 トリビア
1910年代を舞台にしたドラマ。ジェームス・キャグニーが主演。本作品で、アカデミー賞の助演男優にノミネートされたハワード・E・ロリンズ・ジュニアが共演している。「黒いジャガー」のモーゼス・ガンや、トップダンサーで監督としても知られるのデビー・アレンやサミュエル・L・ジャクソン、「最凶女装計画」のフランキー・ファイゾン等が共演。

ジャック・ニコルソンが出演する予定だったが出演できなくなった為、クレジット無しでカメオ出演している。

またO.J.シンプソンがハワード・E・ロリンズが演じたコールハウス・ウォーカー役にと考えられていたが、監督がまだ無名だったハワード・E・ロリンズを抜擢した。

 その他

 受賞歴
* Academy Awards, USA
1982 Nominated Best Actor in a Supporting Role : Howard E. Rollins Jr.
1982 Nominated Best Actress in a Supporting Role : Elizabeth McGovern
1982 Nominated Best Art Direction-Set Decoration
1982 Nominated Best Cinematography
1982 Nominated Best Costume Design
1982 Nominated Best Music, Original Score
1982 Nominated Best Music, Original Song
1982 Nominated Best Writing, Screenplay Based on Material from Another Medium

* BAFTA Awards
1983 Nominated Best Original Song

* Golden Globes, USA
1982 Nominated Best Director - Motion Picture : Milos Forman
1982 Nominated Best Motion Picture - Drama
1982 Nominated Best Motion Picture Actor in a Supporting Role : Howard E. Rollins Jr.
1982 Nominated Best Motion Picture Actress in a Supporting Role : Mary Steenburgen
1982 Nominated Best Original Song - Motion Picture
1982 Nominated New Star of the Year in a Motion Picture : Elizabeth McGovern1982 Nominated New Star of the Year in a Motion Picture : Howard E. Rollins Jr.

* Grammy Awards
1983 Nominated Best Album of Original Score Written for a Motion Picture or Television Special

* Image Awards
1982 Won Best Performance by a Supporting Actor in a Motion Picture : Moses Gunn
1982 Nominated Nominated Image Award Best Motion Picture

* Los Angeles Film Critics Association Awards
1981 Won Best Music : Randy Newman

* Satellite Awards
2005 Nominated Best Classic DVD

* Writers Guild of America, USA
1982 Nominated (Screen) Best Drama Adapted from Another Medium

 サウンドトラック
1. Main Title
2. Newsreel
3. I Could Love A Million Girls
4. Train Ride
5. Tateh's Picture Book
6. Lower East Side
7. Delmonico Polka
8. Coalhouse And Sarah
9. Waltz For Evelyn
10. One More Hour
11. Sarah's Responsibility
12. Change Your Way
13. Clef Club #1
14. Atlantic City
15. Clef Club #2
16. Sarah's Funeral
17. Denouement
18. Ragtime
19. Ragtime Theme

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 リンク
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt0082970/
http://en.wikipedia.org/wiki/Ragtime_%28film%29
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=24533

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Last Modified: 2008-07-27
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