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●● レビュー 中毒性。アーネスト・デッカーソンの映画は、中毒になりやすい。監督が「Juice/ジュース」で監督デビューしてからというもの、私は彼の映画の中毒だ。彼が作る映像には何か中毒性を帯びた、脳裏に焼きつく斬新な演出がある。ちょっと前の監督作品「Our America/トゥルー・オブ・アメリカ」での、飛び降りシーンが目の前にいつもちらつくし、「Bones/ボーンズ」での、シュールな映像が脳裏を過ぎる。今回も、監督らしい中毒性を帯びた映像と、監督がいつものように「青年の繊細な心」を捉え、それらでスクリーンが一杯になる。そんな「青年の繊細な心」を完璧に演じたマイケル・イーリーの演技と姿にも中毒性があって釘付けになる。DMX演じたキングの冷酷さは、劇中デビット・アークエットが演じたポールのように、早くカセットが聞きたいと思わせる中毒性がある。 また、ドナルド・ゴーインズの原作そのものと、ゴーインズ自身のキャラクターの雰囲気も映画に生かされていて、ハードボイルドな世界が垣間見られる。 「ヘロインとコカインの中毒の差も分からないのか」と、主人公のキングは言う。スクリーンに釘付けになっていた私は、急にドキドキした。 きっとそれは私がこの映画の「中毒」になっていると気が付いたから。 (Reviewed >> 6/7/04:劇場にて鑑賞) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア 著者はアイスバーグ・スリムの「ピンプ」を読んで作家になる事を決心した元ギャングスタ出身のドナルド・ゴーインズ。ハードボイルドなストリートを描いた作品「Never Die Alone」が原作。著者は、銃によって他界している。主演に映画「Cradle 2 the Grave/ブラック・ダイアモンド」等で知られるDMX。今回はプロデュースも務めた。共演には「Barbershop/バーバーショップ」のマイケル・イーリー、「Next Friday/ネクスト・フライデー」のクリフトン・パウエル。監督には「Juice/ジュース」や「Our America/トゥルー・オブ・アメリカ」等で、ストリート映画の鬼才アーネスト・R・ディッカーソン。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 * The BEST OF SOUL2004 Won Best Male Supporting Performance of the Year (Drama) : Micheal Ealy |
●● サウンドトラック 1. "Go for Dat" - DMX featuring Lil Scrappy2. "Asinine" 3. "Kung Fu" - Curtis Mayfield 4. "Harvest" - Martin Blasick 5. "Hustlaz Love Story" - Cruna 6. "Pusherman" - Bilal 7. "Like We Do" - Kevin Winston 8. "Caught Up" - Teedra Moses 9. "Head Bussa" - Lil Scrappy 10. "I Want to Get Next to You" - Rose Royce 11. "Action Quest" 12. "Cold Wind" - Rhoda Jordan 13. "Funkalicious" - Martin Blasick and Mark Purdeaux 14. "Seconds of Pleasure" - Van Hunt 15. "Original P" - Martin Blasick 16. "King Thing" - DMX 17. "Vivaldi: Nisi Dominus R608: 4. Cum Dederit (Andante)" - Brandenburg Orchestra of Australia 18. "My Life" - DMX and Chinky Soundtracks from Amazon.co.jp |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0354766/http://en.wikipedia.org/wiki/Never_Die_Alone http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=320907 |
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