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●● レビュー He might teach usピアース(エバレット・サイラス)は両親が営むクリーニング店の手伝いをしていた。兄は優秀な弁護士であり、同じく弁護士で豊かな家庭に生まれたソニア(ゲイ・シャノン=バーネット)との結婚を控えていたが、高飛車なソニアをピアースは好きになれなかった。そんな中、ピアースの友人でソルジャー(ロニー・ベル)が監獄から戻ってきた。友人が殺されたり監獄に入るなどして、ピアースにとってソルジャーは残された唯一の親友だった... 監督チャールズ・バーネットによる、ロサンジェルスのゲトーを描いた作品。前作「Killer of Sheep」同様に、銃や暴力という物をクローズアップせずに、ゲトーの問題を鋭く描いている。まず、舞台になるのが、ピアースが働いているクリーニング店の店先。そこにゲトーの住人が訪れる事によって、そこに住む人たちの人間模様が容易に見れる。またその中には、主役のピアースと父親がふざけあったり、店に来た男の子をからかうシーンがあったりと、他のゲトーを描いた作品には見られないようなシーンがある。それらのシーンは、逆に私たちを惹きつける事になるだろう。自分と同じ部分を主人公に見る事が出来るからだ。映画はそのように終始、観客と映画の溝を作らない。また親友の最後も、銃や暴力によって終わる物ではない。ゲトーに住んでいるとは言え、実際にはああいう事で亡くなる人の方が圧倒的に多いのではないだろうか? そして人生においてのジレンマ。そんなジレンマは、人生を変える大きなイベント事じゃなくって、実際にはこの映画のような出来事で訪れる物かもしれない。兄の嫁が嫌いでも、どうにも出来ないのもジレンマ。兄のように豊かになれる職業につけないジレンマ。友人を助けられないジレンマ。そういうジレンマは多少なりとも我々も感じている事じゃないだろうか? ピアースという人を通して見るゲトー。ゲトー言えども、人の中身や感情はどこと変わらない。そんな単純で簡単な事を見落としがち。でも、それを教えてもらう事になるだろう。 (Reviewed >> 11/22/07:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア 80年代にアワードに出展されたが、急いで編集した為に評価が割れた作品。「Killer Of Sheep」と共に2007年11月にDVD化された。 主役を演じたエバレット・サイラスは、撮影途中でギャラを要求し、その後は俳優を辞めて聖職者になった。 注)DVDは、オリジナルの1983年版と編集し直した2007年版がある。感想は、その両方を見て書いている。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://imdb.com/title/tt0087763/Not available from Wikipedia https://www.allcinema.net/cinema/381720 |
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