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●● レビュー 良くも悪くもアメリカらしさ。英雄とか、アメリカンドリームとか、教会の役割とか、アメリカらしいものが沢山だ。悪く言えば、都合が良すぎる。ま、そんな都合主義もアメリカらしさなのだが。 ヒロインを演じたヒラリー・スワンク。さすがに沢山の賞に輝いているだけあって、映画でも本当に輝いている。そんな別嬪という程綺麗な訳じゃないから、余計にこういう内容の映画では、同情を引きやすい。アメリカンドリームを願う女性が、綺麗過ぎると嫌味になる。誰もが叶うかも?っていう望みを持たせる為には、スワンクみたいな努力家で魅力的な女性がピッタリだろう。彼女の暗い演技は、物語にピッタリで、すっかり観客は彼女に同情しまくってしまう程だ。 この映画で一番気の毒なのが、モーガン・フリーマン演じたスクラップだろう。ヒロインと、主演のクリント・イーストウッド演じたフランキーの間にいい具合に入り込んでいる。しかしスクラップは、スポットライト浴びる事なく、主人公に「お前のせいだ」と言われる始末。返す言葉の無いスクラップに同情した。また、こんな姿も悪い意味でアメリカらしさなのかもしれない。 やはりこの映画の中でアメリカらしいのが、イーストウッドが演じたフランキーだろう。実にヒロイック(英雄的)。娘に見放されても、毎日教会に通い、許しを請う。けれど、その部分が逆にラストを迎えた時に、不信感に包まれる。あの後、フランキーがまた教会に通うようになるのか分からないので、ラストが不完全。あのラストは、ただ単に助けたいと思う単純な心がそうさせたのか、それとも今まで教会に通っていた結果が、あれなのか、分からないままだ。 途中までは、女性版「ロッキー」を見ているかのように、感情移入が出来る熱くなれる作品だけど、ラストが曖昧で楽天的。ま、そんな所もアメリカ的なのかもしれない。 (Reviewed >> 2/19/05) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア 77回のオスカーにて主要部門4部門を獲得した大ヒット作。クリント・イーストウッドは、監督賞と作品賞を、主演のヒラリー・スワンクは2度目のオスカーに輝いた。そして、助演のモーガン・フリーマンは念願のオスカーをとうとう獲得。スパイク・リーの「She Hate Me」で主演デビューしたアンソニー・マッキーも出演している。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック 1."Blue Morgan" Composed by Clint Eastwood2."Boxing Baby" 3. "Solferino" 4. "Blue Diner" Soundtracks from Amazon.co.jp |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0405159/http://en.wikipedia.org/wiki/Million_Dollar_Baby http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=321698 |
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