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●● レビュー "It opens up, makes it a little cooler"偉大なジャズミュージシャンのマイルス・デイビス(ドン・チードル)は、1975年の大阪のライブを最後に謎の休暇を取っていた。皆がマイルスの動向に興味があり、大手「ローリングストーン」誌のジャーナリストと名乗るデイブ(ユアン・マクレガー)もその一人だった。インタビューを願い、マイルスの家に突撃するも撃沈。門前払いを食らう。しかし強行突破でマイルスの家に侵入したデイブ。マイルスは煙たがりながらも、デイブを足代わりに使い、コロンビアレコードまで運転させられる。そこでマイルスにはレコーディングテープがある事を知る。デイブはそのテープを見つけ... 一方、麻薬・アルコール中毒で苦しむマイルスは、最初の妻フランシス・テイラー(エマヤツィ・コリネアルディ)との結婚生活を思い出していた... ベテラン俳優ドン・チードルが10年を費やして完成させた渾身のマイルス・デイビス映画。しかし、いきなり断言してしまうと、これはマイルス・デイビス自伝映画ではない。事実にフィクションを半分加えた作品。なので純粋にマイルス・デイビスの半生が知りたい人には向いていない事になる。が、中山康樹氏が「謎の沈黙」と称する休暇を余儀なくされた時期が克明に描かれている。なぜならそんなおじのマイルスを復活させるまでに至った甥のヴィンス・ウィルバーンが全面的に協力しているからだ。ちなみにマクレガーが演じたデイブや、キース・スタンフィールドが演じた若きジャズミュージシャンのジュニアなどはフィクション。だが、その若きミュージシャンの名前を「ジュニア」にして、あのような役回りにさせた辺りが、マイルスのファンを涙目にさせ上手い!と唸らせる事になるのだ。ドン・チードルの熱演も流石で、マイルスのイメージ通りで、マイルスがスクリーンに完全によみがえったようだった。 なので、あの「カインド・オブ・ブルー」の時はどうだったんだろう?ジョン・コルトレーンとの関係は?「ビッチェズ・ブリュー」はどのように生まれたんだろう?ブラックムービーファンとしては、あのシシリー・タイソンとの結婚生活はどんな感じだったんだろう?と考えてしまう。ドン・チードルで『ルーツ』ばりの5部作でもいいので、マイルス・デイビス完全版を観てみたいと願うばかりだ。 (Reviewed >> 8/15/16:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 やっと観れた!インディゴーゴーで献金を集めて制作されたこの作品。私も少しばかり献金(多分、ドンとユアンのコーヒー代くらい)。献金者には先行でネット配信で観れるタイプを選んだ。ので、先行で観られる筈だったが、どうやら映画会社との契約上の関係だったが、法律だったか...で、先行配信はダメになった。ので、各地での劇場公開時に招待に切り替わった。が、うちには来る事がなく...(´・ω・`) 来ない人にはドンのサイン入りDVDを!という事だったのに、それも来る事もなく(´・ω・`)。で、やっとDVDが発売!された!!と思ったら、私が色々な事情で忙しくて見れず...(´・ω・`) んもう(ノД`)・゜・。しかも、ドン・チードルが10年掛けて作った事を知っている(これが一番最初の記事)。ドンにマイルスの映画を作らせてあげたかった。だからこそ、いち早く観たかった...という事で、ドン・チードルが主演・監督の渾身のマイルス・デイビス映画。マイルス・デイビス自伝映画ではないが、れっきとしたマイルス・デイビス映画なのですよ、これは!!半分が本当にあった事で、半分がフィクション。登場人物も半分が実在の人で半分が作られたキャラクターという中で、マイルス・デイビスという人が描かれていく訳です。という訳で、オーソドックスではない変わり種の作品なので、ウルサ型の人々には嫌煙されている。「これは自伝映画じゃない!」とか「なぜわざわざこの時代(仕事していない)のマイルス・デイビスを描くのだ!」等々。まあそういう人たちの意見が分からないでもない。それでもこれはやはり「マイルス・デイビス映画」なのだ。実際にはこのような事はなかったかもしれないが、マイルスの音楽に対する姿勢や愛情がたっぷりと伝わってくる。そしてマイルスはどのように感じて復活するまでに至ったのか?この映画はその過程ではなく、マイルスの心情をより重く深く描いているのだ。この部分は本当に上手い!マイルスのファンならアノ人の名前がアレで涙出ちゃうかも。 マイルス・デイビスという偉大なジャズミュージシャンは様々なアート形式で語られるべき人物。というのも、様々なアートに影響を及ぼした人物なのだから。映画でマイルスというと、一般では『死刑台のエレベーター』や『ジャック・ジョンソン』ですが、私は『Symbiopsychotaxiplasm: Take One / 日本未公開 (1968)』を思い出す。この一風変わった実験的なドキュメンタリーは、マイリス・デイビスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」なしには実現などしなかった。この映画でのドン・チードルのマイルスはフィクションも付け加えた事でエンタテイメント性に優れていて、本当にアッという間に時間が過ぎてしまう。ここで描かれた事は、マイルスならやりそうだと正直思った。だからやっぱりマイルスの全てが観たかったとも正直思ってしまう。もう『ルーツ』とか『ロード・オブ・ザ・リング』並の大作でドン・チードルによる完全版マイルス・デイビス物語が観たくてたまらなくなるのだ。 そういえば、ドン・チードルがこんな事を2012年に語っていた。「マイルスが出たくなるような作品にしたい」。なるほど、そういう作品だったのだ! (1490本目) |
●● トリビア ドン・チードルが10年以上?近く?暖めた渾身のマイルス・デイビスの自伝映画。中々実現しなかったが、最終的に一般人から資金を集めて制作できるIndigogoにて資金を集めた。私もその献金者の1人です! 全米公開日は限定が4/1/2016、徐々に上映館数を増やし、4/22/2016から全米ワイド公開へ。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
●● 関連記事 |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0790770/https://en.wikipedia.org/wiki/Miles_Ahead_(film) http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=357849 |
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