|
|
●● レビュー "Boxing, bitches and Lawsuites plus a baby"マイク・タイソンが独り舞台で自分の人生を語る! マイク・タイソンがたった一人でブロードウェイに立つ!このニュースを聞いた時には、さすがに一体どうしたんだ!何があったんだ!!と狂気沙汰だと思った。マイク・タイソンとブロードウェイ...両者は全くの正反対で、油と水のような違いがあり、、S極とS極のように反発するように思えた。マイク・タイソンが一体なにをするのか!逆にそれは楽しみでもあった。ニュースやタブロイド誌、そしてドキュメンタリー映画とも違い、自らがマイク・タイソンを語る1時間20分。もちろんマイク・タイソンの主観でしか語られていないが、それはそれで新鮮であり、色んなマイク・タイソンのスキャンダルが別の角度から見えてくる。時にはマイク・タイソンのカラフルで派手な演技でそのスキャンダルが描写されていく。やっぱりそれは面白いのだ。NY出身らしく、早口で息継ぎをしないタイソンの声はたまに聞きにくい時もあるけれど、語り口がざっくばらんで面白い。 マイク・タイソンの人生の第2ラウンド。誤解もあるし、誤解じゃない部分もあるかもしれないが、彼のここ数年を見ていると、落ち着いてきたのかな?と思う。なにしろ、こんな独り舞台を立派に出来て、やり遂げた事に彼の成長を見た。素晴らしいエンターテイナー!!やっぱり?意外と? (Reviewed >> 2/7/15:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 マイク・タイソンの独り舞台!え?って感じでしょ??何やるんだよーー!!って思うでしょ?そんなみんなの「え?何??」を見事に裏切ってくれてますよ。演出はスパイク・リー。これは久々にスパイク・リーのマジックが働いた感じがした。会場の作り方から、タイソンの台詞まで、NYをゴリゴリに主張させております。で、所で独り舞台でマイク・タイソンは一体何をしたんだよ!って事ですよね。歌あり、踊り...はあったような無かったような?でもあれはある意味舞かもしれない..があったり、変装あり、カツラあり、ボクシングあり...で、マイク・タイソンが自分の人生を語っております。とにかく、マイク・タイソンの唯一無二なあのキャラクターが生かされた舞台なのです。私が以前見たジェームス・アール・ジョーンズやローレンス・フィッシュバーンと言った名優の独り舞台と比べちゃいけないけれど、確かに名優のようなはっきりとした台詞回しはある訳がないが、絶対に飽きさせない間を作らないのがマイク・タイソンの舞台。飽きる&ダレる瞬間が無い。タイソンの人生は生まれた時から既に唯一無二な存在だった。「父」という存在が2人も居るのだから。そこから自分の口で自ら語っていくタイソン。そしてタイソンをチャンピオンにまでさせた指導者カス・ダマトとの仲を目をキラキラと輝かせながら語るタイソン。「初めての恋さ!」といいながらも、ズタズタに最初の妻Robin Givens (ロビン・ギヴンズ)を批判していくタイソン。その後の数々のスキャンダルの顛末を面白く語りながらも核心をつくタイソン。そして転落し底を見てしかも娘を事故で失うも、今は新しい家族と共に全うな道を進んでいるタイソン。全てがマイク・タイソンであり、自ら語るのである。 ロビン・ギヴンスの悪口が一番面白かったかな?凄ーーーい嫌味。しかもロビンはタイソンの別れた直後に無名時代のブラッド・ピットと付き合っていたので、タイソンがピットと鉢合わせした話が最高に面白かった!タイソンはロビンと付き合って結婚していた時には、ロビンの事を本当に好きだったんだろうなーっていうのは伝わってきた。でもそれ故に、あの裏切りは傷ついて、今は憎いんでしょうな。2人の有名な話は、タイソンとロビン2人そろってTVインタビューを受けた時に、もうロビンは別れを決心していて、タイソンが隣に居るのに「結婚生活はずっと苦痛だった。最初の日から」と語った事。この舞台では、そのビデオを見ながら、タイソンが突っ込んでいる。タイソンは「俺はブロードウェイで、あいつは今どこだ?全然見ないな。俳優としても俺が上」と話していた。確かに最近ロビン・ギヴンス見ないよね。タイソンの方が映画で見るわ。ちなみにロビンは、アサイラムの映画に出たり、タイラー・ペリー・ワナビーな黒人舞台演出家の小さな舞台に出ております。 チャンピオンとして頂点に立ったときに、過去の対戦者ミッチ・グリーンと繰り広げたストリート・ファイトについて話すマイク・タイソンが、最高にコミカル。動きも派手で、言葉使いも乱暴。でもその瞬間が見事に観客の脳裏に再現出来るような描写をしていくのだ。ミッチ・グリーンの真似が妙に上手かった。 共和党の大統領候補か?と言われているミット・ロムニーの写真が「白人なんか怖くねーよ」っていう部分で出るんだけど、タイソンは「この写真はジョージ・ジマーマンの方が良かったかもな」と、素晴らしい返しをしていた。あそこはやっぱりスパイクが言わせたのかな?とも思う。 この舞台全体で、マイク・タイソンは実に好きな事を好きなように語っているように見えて、実は緻密に計算されて語っているようにも思えるのだ。でもそれはタイソンというか、裏方の人々(筆頭はスパイク・リー)が見事にタイソンを操ったようにも感じる。でもそんな中で、マイク・タイソンはキラキラと目を輝かせて自分自身を語ろうとしていた。カス・ダマトを失って以来、自分の場所をやっと見つけたんじゃないかな?そんな感じがした。 (1332本目) |
●● トリビア ボクシングの元ヘビー級チャンピオンのマイク・タイソンの独り舞台をスパイク・リーが監督し、その模様を撮影したのが本作品。HBOにて放送。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
●● 関連記事 |
|
●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt3009336/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
|
|