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●● レビュー "This is what I'm gonna sing I feels de blues a comin'"ハーレム・ルネッサンスの中心的人物で詩人のラングストン・ヒューズの人物像を彼の詩や彼の仲間の詩や歌、そしてそれらにインスピレーションを得たアイザック・ジュリアンの映像によって表現していく。 ラングストン・ヒューズ。アメリカ文学でも必ず語られる人物である。アフリカ系アメリカ人の文学の翻訳本が少ない日本でも彼の詩集は何作も訳されているほどである。そんなヒューズの功績を、アイザック・ジュリアンが蘇らせる。とても不思議な作品で、所謂ドキュメンタリーでもないし、ドラマ作品でもない。しかし映像で彼の人生が語られていくという、映画そのものらしい作品ではある。アイザック・ジュリアンは、同性愛者であり、それを映画で語り続けている。この作品も、ヒューズの同性愛者という面が大いに語られているのである。ジュリアンの解釈で、ハーレム・ルネッサンス時代の同性愛者たちの愛が美しく表現されているのだ。 アイザック・ジュリアンが愛する愛しいラングストン・ヒューズとブルース・ニュージェントの世界観が切なく伝わってくる映像美。 (Reviewed >> 10/29/14:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 タイトルのラングストンとは、もちろん詩人ラングストン・ヒューズの事。意外とロマンチック乙女な私は小さい頃から詩が好きでしてね。中でもラングストン・ヒューズの詩が大好き。とは言え、彼はロマン派というより社会派ですけどね。でもロマンチックな詩も沢山あって、そっち系なら「つかの間の愛(Passing Love)」とか大好きですねー。「あなたが私にとって歌だからといって あなたのことをいつまでも歌っているわけにはいかない」っていう。私が勇気づけられたのが「母から息子へ(Mother to Son)」という有名な詩。っていうか、彼のは全て良いので、語りきれない!ラングストン・ヒューズは、20年代のハーレムルネッサンスを牽引した。ヒューズやゾラ・ニール・ハーストンとかブルース・ニュージェントなどが文学での中心人物。彼等が出版していた文学誌「Fire!」は、それを支えた。ブルース・ニュージェントは同性愛者で、ラングストン・ヒューズもそうだった。そしてこの映画を制作したのが、イギリス出身のアイザック・ジュリアン。そんな彼が探るラングストン・ヒューズは、もちろんヒューズの同性愛者としての面が語られていく訳であり...サイレンの音と共に映し出されるモノクロ映像。そしてラングストン・ヒューズとハーレム・ルネッサンスへの黙想へが捧げられる。そしてジェームス・ボールドウィンが書いた文をトニ・モリソンが朗読している。タイトルが出て、ラングストン・ヒューズが死んだというラジオニュースが聞こえてくる。そしてラングストン・ヒューズ本人が「Hey!」という詩を詠んでいるいる映像が流しだされる。そして着飾った男達がダンスホールで手を取り合い踊っているのだった... なんという美しさ。こういう世界&世界観を愛しているんだろうなー、アイザック・ジュリアンは!というのがヒシヒシと伝わってきます。彼がハーレムルネッサンスに馳せる思いが映像化されておりますね。男性の裸体を美しくセクシーに、そして時にはチャーミングに描いている。それにラングストン・ヒューズの詩やブルース・ニュージェント等の詩も交えて、ヒューズの居た世界を垣間見るかのよう。しかし、その美しさは、外からの暴力によって壊されようとしてしまう。悲しいっすね。自分たちの世界の中では美しく平和なのに... しかし途中の「美しいブラックマン~♪」という曲は、突然どうした!って感じだったね。ごめん、その部分だけは爆笑しちゃいました。てへ。曲調もなんだか私には... これがなければ、5点いってたかもー。 という訳で同性愛者である事を公言している黒人監督は、ラングストン・ヒューズもだけど、ブルース・ニュージェント大好きだよね。『Brother to Brother / 日本未公開 (2004)』とかもそうだよね。もうアンソニー・マッキーはこういう映画には出てくれないでしょうねー。あの流し目最高だったのに!! (1296本目) |
●● トリビア イギリス出身の監督アイザック・ジュリアンによる、ハーレム・ルネッサンスを牽引した詩人ラングストン・ヒューズの姿を追う実験的なドキュメンタリー/ドラマの作品。ベルリン映画祭にてショート映画部門の大賞を受賞。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 * Berlin International Film Festival 1989 Won Best Short Film : Isaac Julien |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0095545/http://en.wikipedia.org/wiki/Looking_for_Langston http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=28425 |
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