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●● レビュー If I ruled the world, still living for today, in these last days and times貧しい人が住む第12地区に住んでいるのが16歳のカットニス(ジェニファー・ローレンス)だった。彼女は年の離れた小さな妹プリムを溺愛していた。彼女達の父親は炭鉱の仕事で亡くなり、貧しい生活で食べるのもやっとだった。カットニスは得意な弓矢で狩りをしてなんとか生き残っていた。そして毎年開催されている「ハンガー・ゲーム」の出場者が選ばれる頃だった。「ハンガー・ゲーム」はキャピトルというごく一部で少数の富裕層が住む所で、第1地区から第12地区までに住む男女1人ずつの若者達が、たった一人の生存者となるまで殺しあうゲームだったのだ。第12地区で抽選で名前が呼ばれたのが、プリムだった。カットニスは自分が進んで立候補する事で、プリムを救おうとした。カットニスはもう1人のピータと共に、ゲームが行われるキャピトルに向かう… ティーン向けの大ヒット小説の映画化。映画公開やDVD発売の時にもティーンが熱狂的になっていた作品。という事で、大人の私は心の中で少しバカにしていた節があるのを、告白しないといけない。どうせ可愛い子が主演の子供騙し的な作品くらいに思ってた。しかし、オーバー30の私でも、前のめりで観てしまう作品だった。まあ子供向けとバカにしていた私が一番の子供かもしれない。これは実に恐ろしい作品なのだ。子供が子供を殺す事も確かにかなり恐ろしい。それ以上に恐いのが、なんとなくアメリカのエンターテイメントの末を見ているようにも思えてくる事。アメリカのTVは、今「リアリティ番組」というのが盛んに放送されている。有名人や一般人生活を「現実的」に見せるという番組だ。まったくの素人がその番組で「リアリティ・スター」となり、有名になっている者も数多い。この映画でもカットニスとピータは主催者側の思惑通りに動かされ、命まで預けている。リアリティ・スター達は、視聴率の為なら何でもする所がある。彼等は気づいていないだけで、その中で恋したり喧嘩したりと、主催者(プロデューサー)たちの思惑通りに動いているだけなのだ。そして1%の富裕者層と、99%の一般人の描き方も、率直過ぎていて気持ちがいい。99%の一般人だって、ヒエラルキーで分けられてしまうのだ。 この映画はそれを誇大して描いているかもしれないけれど、大人となった私には普段から「リアリティ番組」にうんざりしていたので、それを実に恐ろしく描いたこの作品は面白かった。この映画を支えているティーンにもそれがもしそれが伝わったなら、彼等には酷な事かもしれないが。 (Reviewed >> 11/30/12:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 この映画を見ていたら、子供に「何?ハンガー・ゲーム見てるの?」って驚かれた。そしてなぜかハイ・ファイブされた。「なんでハンガー・ゲームって分ったの?」と聞いたら「みんな知ってるから」と言われた。うちの子、この映画見に行ってないと思ったんだけど…という程に、うちの子供13歳の年頃では「みんな知っている」ほど人気なんですね。DVDが発売するって時も、凄かったねー。という私は、30オーバーな為「どうせ…」とバカにしていた節はあります。所がさー、結構面白いじゃんねー。主人公のカットニスが、ヒーロー過ぎで良い子ちゃん過ぎるのは、ちょっと鼻につくけど、でも面白いじゃんねー。そして恐いよね。かなり恐い。自分だったら…ってちょっと考えるよね。でも恐いのは、そこじゃない。理想と言われた民主主義国家は、今やみんな格差社会。一部の富裕層が全てを握っている。汗かきながら仕事する力仕事の人はそこそこの給料で、何かあると責任を取るエグゼクティブの人たちの方が給料がいい。責任取るならいいよ。でも取らないよね。この前倒産するので話題になったお菓子会社のホステス社のエグゼクティブはボーナス出るらしいじゃん。最低だよ。そのボーナスが出たエグゼクティブが有能なら、今頃私はホステスの大好きなトゥインキーを頬張りながら書いてたよ!!つーか、核戦争後にもトゥインキーだけは残り食べられるお菓子なんじゃなかったけ??(もちろん都市伝説)核戦争になったらどうするのよ!!結局、そんな人ばかりなんだよね。っていうのを、この映画でも見せつけられたんだよね。そしてリアリティ番組の末を見ているみたいだった。それに操られる主人公達は人を殺しあったり、恋したり。そこで活躍するキム・カーダシアンなんて、そのものじゃないですか!番組の為に結婚したりさ。おー、恐っ!しかも操ってる人たちがいい加減でしょっちゅうルール変更するから、これまた恐いんだよねー。政治家もそんな感じ。 一番恐かったのが、冒頭で「第74回」って聞いた時。こんなの74回もやってたのー!と、どんよりする。 「The Expendables 2 / エクスペンダブルズ2 (2012)」のさわやか君リアム・ヘムズワースが、感じ違うね。同一人物だと気づかなかった… 切ない役だよね。レニー・クラビッツ事レニクラは、「Precious: Based on the Novel Push by Sapphire / プレシャス (2009)」でもそうだったけど、主人公の女の子を優しく支えるお兄さん的キャラがぴったりね。あのお兄さんに私も優しく声を掛けてもらいたいですわ。まさか、レニクラがお兄さんキャラだとはね!!ひろみちお兄さんの次にはレニクラお兄さんの時代がきそうです!語呂も一緒。やったね!! (1058本目) |
●● トリビア アメリカ版「バトルロワイヤル」と言われているスーザン・コリンズの「ハンガーゲーム」を原作に、コリンズ本人が脚本を書いた映画化。レニー・クラビッツが出演。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
●● 関連記事 |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt1392170/http://en.wikipedia.org/wiki/The_Hunger_Games_(film) http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=341959 |
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