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●● レビュー "Show y'all what a real house party's supposed to be. You hear me?"クリストファー(テクアン・リッチモンド)は、もうすぐ高校卒業を控えていた。親友のディランは、クリスとなら有名なラッパーになれると信じていたが、クリスはラッパーになる夢はあったが、現実的に進学しようと思っていた。そんなディランが、レコードレーベルのインターンとの約束を取り付けてくる。そのレーベルの重役がクリスとディランを見に来るという。しかし披露の場のない2人は、丁度両親が用事で出て行ったクリスの家でのハウス・パーティを計画し、そこに呼ぶ事にした。クリスは初めは嫌々だったが、学校のマドンナであるオータム(トリスタン・メイズ)が来ると聞き、張り切るが... 1990年という90年代始まりの年に公開された「ハウス・パーティ」は、まさしく時代を牽引するエポック作品となった。その映画で監督デビューしたレジナルド・ハドリンは、「ジャンゴ・アンチェインド」のプロデュースしていたのも記憶に新しい。そしてスターは誕生した。キドゥン・プレイだ。彼等のトレードマークでもある髪型ハイトップ・フェイドは、当時の黒人の若者がみな真似したほどに影響力を与えた。そしてファンキー・チャールストンである。とにかくオリジナルは時代を作った。 そして今回は「ハウス・パーティ」の5作目となるらしい。2作目で監督していたダグ・マクヘンリーが制作を担当。「ハウス・パーティ」ファンの私が断言する!これは「ハウス・パーティ」なんかじゃない。「ハウス・パーティ」を名乗った、今時のつまらないダンス青春コメディ映画である。主役はキドゥン・プレイの2人のファーストネームである「クリストファー」だが、全くタイプが違う。今時。その高校卒業間近のクリスを誘惑するおばさんとか酷い!デブとかナードとか、もう使い方が決まっている。 オリジナルというか正式な「ハウス・パーティ」は、黒人の文化を覗き見している楽しさに、キドゥン・プレイの成長を見守る楽しさがあった。こんなの絶対に「ハウス・パーティ」じゃない!プレイの台詞の通り!行きたいのは断然にキドゥン・プレイのリアルなハウス・パーティだ! (Reviewed >> 9/1/13:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 声を大にして言いたい!日本ではあまりというか全然認められていない「House Party / ハウス・パーティ (1990)」だけれど、この作品も90年代黄金のブラックムービー・ブームを牽引した作品の一つ。ブラックムービー・ブームというか、ブラックカルチャーを牽引したという方がしっくりくるかな?この時代の黒人男性の若者は皆と言っていいほど、みんなこの映画の主役キドゥン・プレイの髪型ハイトップ・フェイドを真似していたよね。70年代のアフロブームで末期には取り返しがつかない程の大きなアフロが居たけれど、それと同じでハイトップ・フェイド・ブームの末期はとんでもない高さのハイトップの人とかいたよね。ったく、大きさ・高さの勝負じゃないでしょー!!と思うんだけど、そういう所が可愛さというか愛嬌なのよね。やりすぎちゃうの。フローレンス・ジョイナーで長い爪が流行ったけれど、その後にすごい長い爪のオバサンとか居たよね。やりすぎちゃう文化なんだろうね。突き詰め過ぎちゃう。とまあ、やりすぎは置いておいて、とにかくこの「ハウス・パーティ」は時代を作ったといっても過言じゃない。今みたいにネットとかで、全世界にマッハで情報が行き渡る時代なんかじゃなかったから、映画とか雑誌とかテレビとかで、ゆっくりと情報が行き渡る。そんな中でのハイトップ・フェイドにファンキー・チャールストンでした!これ↑の1:50位から始まるのがファンキー・チャールストン。いや、このダンスバトルシーンは今見てもカッコいい! と「ハウスパーティ」には強い思い入れがあるために、私にはこの5作目?となるこの「ハウス・パーティ....なんちゃら」がダメでしたわ。つーか、「ハウス・パーティ」違うしー。「ハウス・パーティ」を名乗る悪徳商法。最近のたちの悪い青春映画ね。こっちもダンス対決シーンがあるけど、ハウス(家)感が無いよね。ダンスはプロがやった感が半端無い。オリジナルはメインの俳優4人が踊っているし、その4人が滅茶苦茶上手い。真似したくなるかっこ良さなんだよね。そしてDJは、マーティン・ローレンスでしょ!そして、デブな奴とかナードな奴とか、もう使い方がどこも一緒!それしかないんかい!そして無理矢理白人出してくるよね。今回はオリジナルのプレイ的なのが、ディランという白人。エミネム路線じゃなくて、なぜかヴァニラ・アイス路線www。どうしてそっち?的な。主役のクリスを演じたテクアン・リッチモンドは好き。でもこの映画ではイマイチ。クリス・ロックのいけてない中学生活を描いた「Everybody Hates Chris」で、いけている弟を演じていたのが彼。この映画じゃなくて今年の「Blue Caprice / 日本未公開 (2013)」の方が楽しみ。実際にあったDCスナイパー事件のリー・ボイド・マルボ少年を演じている。この映画で一番苦手なのが、そのクリス君を狙っている年増な近所の女性。クーガー狙い。ルックスはどう見てもウェンディ・ウィリアムス。まー、下品!見ているこっちが恥ずかしくなるわ。 所で、ファンキー・チャールストンもハイトップ・フェイドもまた再流行の兆しがある。ハイトップ・フェイドはNBA選手のイマン・シャンパート、そして今年のNBAドラフトで選ばれて次期シーズンから参加するナーレンズ・ノエル(ケンタッキー大)もハイトップがトレードマークとなっている。ファンキー・チャールストンは、これまたNBA選手のレブロン・ジェームスが保険会社のCMで何年か前に披露。 まあ、唯一のお楽しみはオリジナルのキドゥン・プレイがカメオ出演している事でしょう!この映画で本物のプレイ(クリストファー・マーティン)が言っていた台詞に全てが凝縮されているかな?「本物のハウス・パーティってやつを見せてやるよ!」と。って事でやっぱりこれは本物じゃなくて偽者なんだよね。残念ながら。 つーかさ、去年にキドゥン・プレイがキックスターターで映画作ろうとしていた時、私は出資したのさー!(この前のスパイク・リーのはしなかったくせに)その位「ハウス・パーティ」好きなのさ。なので「ハウス・パーティ」の違い位分かるのさ。いや、これ思い入れが無かったとしても、酷いでしょ... (1150本目) |
●● トリビア |
●● その他 |
●● 受賞歴 * The BEST OF SOUL2013 映画秘宝 私が選んだトホホ映画 2013年度2位 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
●● 関連記事 |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt2631862/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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