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●● レビュー Urban documentaryまだ少年のカリファ(アブドゥラエ・カバ)はブルキナファソの首都ワガドゥグの町をぶらついていた。そして毎日同じ女の子を見つめていた。モスリムで敬虔な父の言いつけで、輸入業をしているマリックのところで働く事になる。マリックはカリファがいつも見ている女の子の父親だった。しかしカリファは町の不良たちとつるむようになり... 物凄く変わった作品である。起承転結で終わるような映画ではない。止め処も無いオチもない作品で、ドキュメンタリー映画のような感覚。ブルキナファソの都市の問題点を沢山ついている。上のあらすじではカリファ少年しか書いていないが、他にも沢山の主人公が居る。性別も年齢も違う彼等の問題点が明らかになっていく。貧困、教育、宗教、差別、犯罪、売春、ドラッグ...それらが悪循環で回っている様子が描かれている。しかし決定的なオチはないので、観客には伝わり難いかもしれない。 問題点の全てが悪循環で回っている。貧困が全ての根源。その中で騙し合いが起きている。どこの都市もそうなのだ。悲しい現状。 (Reviewed >> 4/8/11;DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 アフリカのブルキナファソの映画。いろんな意味で凄い映画でした。オチがない映画。まるでドキュメンタリー映画。でもドキュメンタリー映画でも、大抵監督がこれを伝えたいという事があってその解決法とか未来への展望がオチになって終わらせると思うのだけど、この映画にはそれが無いですね。でも監督が伝えたい事というのは伝わってくるから、不思議なんです。でも決定的なオチがないから、何となくこの映画の舞台となったワガドゥグーの未来に絶望的になってしまう。これまた登場人物も多くて分かり難い。一人のホームレス状態の青年と、一人の恋している少年が主役と考えていいのかな?でも彼等を取り巻く人々が多く、その二人が中々リンクしないので、覚えるのが最初は大変。少年の家にはお父さんも居れば、結婚している20代の男も居る。あら、その人達も主役になるのかなーと思えば、そうでもなく... でも話にはちゃんと絡んできたりします。途中で知らないおじさん出てきたり。 都市に蔓延る悪循環が描かれている。差別があったり、売春であったり、盗みや強盗に麻薬だったり... 更には宗教だったり。でもその問題の一番の根本となるのが、貧困。それが全てを悪循環へと陥れる。何か人々が騙しあっていて、凄く悲しいんですよね。 でも1995年にして、ワガドゥグーの10代の男の子達が集まって円陣組んで、ラップしているのには驚いた! 悲しさとか絶望が襲ってきます。それにしても不思議な映画。面白くない訳じゃないけど、不思議な故に心に残ってしまいます。 (0843本目) |
●● トリビア 西アフリカのブルキナファソの映画。1995年のカンヌ映画祭の「ある視点部門」に出展している。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0113258/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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