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●● レビュー "We’re beautiful like diamonds in the sky"マリエメ(カリージャ・トゥーレ)は16歳。兄の友達イシュマエル(イドリサ・ディアバテ)の事が好きだけど、思いは通じそうにもない。仕事で忙しい母の代わりに妹の面倒を見ているが、兄はすぐに暴力を振るう。真面目ではあるが学校の成績は良くなくて2回もダブっているが、このままでは普通高校の進学は無理で、専門訓練高に行く事になりそうだ。先生に頼み込んでみたが、今回は無理そうだ。腹が立って学校を飛び出した。そんな時にレディ(アッサ・シィラ)に話しかけられた。一緒にツルまないか?と誘われたが世界が違いそうなので断った。レディはアディアトゥ(リンゼイ・カラモゥー)とフィリー(マリートゥ・トゥーレ)を引き連れた3人組で、所謂不良だった。しかし憧れのイシュマエルがいる男子チームが親しそうにレディたちと話しているのを見て、マリエメはついて行く事にした。マリエメの人生が変わっていく... 真面目な女の子が変わっていくパターンの青春映画。しかし最近はこの手の青春映画が意外と少ないので、新鮮で面白かった。マリエメ、そしてレディのキャラクターが必ずや観客を魅了していく事になる。マリエメは真面目。真面目すぎるから不良するのも真面目なのだ!逆にレディは元から不良タイプ。でも昔ながらの情に厚いタイプの親分肌。2人が分かり合っていくのが実に自然。盗んだドレスでみんなでリアーナになりきって歌う「ダイアモンズ」が若さ漲り美し過ぎる。青の照明を使った最高な演出。そしてマリエメとイシュマエルの淡い恋愛も青春過ぎる位青春。甘酸っぱさがたまらない。 フランス版移民女番長。皮ジャン、かつあげ、タイマン... 孤独の代わりに手を入れた短い期間の友達、そして人生。もう後戻りは出来ない。 (Reviewed >> 5/21/15:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 カンヌ映画祭(今年じゃなく去年のね)でプレミア上映されたフランス産の青春映画!!インディ気質に溢れる作品です。アメリカンフットボールで汗を流す女の子たち。試合後にはお互いを称え合い、帰り道はみんな仲良く和気藹々。年頃だけにその話し声はうるさい。しかし自分たちが住むゲトーに近づくと怪しい男たちが夜なのにただ立っている。気まずそうに通り過ぎる。そしてやがて自分たちが住む所に入ってくると、数人が分かれ、また一人が分かれ、最後には一人(カリージャ・トゥーレ)になった。その子は男の子たちの前を通り過ぎ、一人の男の子(イドリサ・ディアバテ)に「お兄ちゃんの所に来るの?」と恥ずかしそうに聞いた。男の子はそっけなく「いやあいつの方がやってくる筈だ」と答える。女の子は家に入ると、すぐに妹たちの世話に追われた。一通り終わって、やっと食事。そして寝る前には妹と「ブラしてるの?」とふざけ始めた。寝付けず、別の部屋でサッカーのビデオゲームをしていた。帰ってきた兄に頭を叩かれた。次の日、学校に行くと先生から、成績が悪いから高校は無理で専門学校に行けと言われた。女の子は先生に頼みこむも拒否。その子はもう2年もダブっていたのだ。普通の高校に行く事を希望している。余りにムカついたので学校を飛び出した所で、女の子3人組に話しかけられた。彼女たちから名前を聞かれ「マリエメ」と答えた。3人はマリエメとは真逆のタイプで、どうみてもちょい悪ギャルタイプ。恐々とその場を離れるマリエメ。でもマリエメがずっと恋心を抱いている兄の友達のイシュマエルがいる男の子グループと仲良さそうに話している3人を見て、マリエメはちゃっかりその輪に入った。そしてその後、パリにて学校をサボって遊ぶ。最初は怖かった3人だったが、リーダーの人情味溢れるレディ(アッサ・シィラ)、弁の立つアディアトゥ(リンゼイ・カラモゥー)、体つきがもう不良であるフィリー(マリートゥ・トゥーレ)に徐々に心を開いていくマリエメ。しかし兄の暴力は日に日に酷くなっていく。それを埋めるように3人と遊ぶマリエメ。そしてイシュマエルと話す度胸も次第に得ていく。喧嘩に万引きにかつあげ...と、マリエメの生活は一転していくが... 最高~~~に面白かった!この年頃の女の子の深層心理が事細かに描かれているな!と、いちようこの年ごろをかなり昔にはなりますが経験した一人として感じました。「分かるわー」と凄く思った。私はギャルでも不良でもヤンキーでもなかったけどね。それでも彼女たちの気持ちが痛いほど分かった。アフリカからの移民が沢山住んでいるフランス。そんな一片が観れた気がする。とは言え、監督は白人女性。人種というよりも、女性の普遍的なティーンの難しさを描いたのが良かったんでしょうね。でも黒人だけ使いやがって!という批判もあるらしい。信じられない話だけど。いや、この映画の主役を演じたカリージャ・トゥーレがインタビューでサラっと言っていたけど「フランスには黒人の女優なんていないから、監督はキャストを探すのに非常に苦労したのよ」って言っていた。そっちの状況の方がよっぽど批判じゃないのか!!と私は思う訳ですよ。確かにフランスの黒人女優って私も知らないわ。いや待って!...ああやっぱり知らないわ!誰か居る?ジョセフィン・ベイカーはアメリカ生まれだし。あ、『Rush Hour 3 / ラッシュアワー3 (2007)』のノエミ・ルノワールとか居るか。でもモデル上がりで女優!っていう枠でもない気がする。という訳で今回は監督がストリートで見つけて来た子が多いらしいです。その子たちの演技がいい感じ。リーダーのレディ役の子とか最高だね! 一番好きなシーンがホテルの1室で、リアーナの「Diamonds」に合わせてみんなが口パクで歌い踊るシーン。青い照明の中で着飾ってリアーナになりきる。盗んだドレスで踊りだす~♪もうこのシーンが最高過ぎます!リアーナにちゃんと確認取って、撮った後にそのシーンを見せたら、リアーナ側が使用料を最低ラインまで引き下げてくれたらしいですよ。まあそれ位にいいシーン。リアーナの不良性と女の子たちの夢が脆そうでドキっとしちゃうんです。 そしてマリエメの初恋も追っているのが胸キュン度が高い。確かにイシュマエル君が男前。2人の恋がこれまた青春度を加速させております!!女番町映画に初体験映画までプラスされちゃった感じっす。 (1360本目) |
●● トリビア カンヌ映画祭やトロント映画祭にて上映されたフランス制作の青春ドラマ。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
●● 関連記事 * 映画秘宝 2017年6月号にてブラックムービー最前線に本作について寄稿。(4/21/17) |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt3655522/http://en.wikipedia.org/wiki/Girlhood_(film) Not available from Allcinema |
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