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●● レビュー "You seem like a man who understands violence."1977年デビュー以来47年のキャリアを誇るデンゼル・ワシントンが続編に出演したのは、この『イコライザー』シリーズのみ(今のところ)。かつてはアメリカのTVシリーズでエドワード・ウッドワードが演じていたこのロバート・マッコールという役がそれほどまでに好きなのであろう。そして3作目にして、邦題では最後を意味する『THE FINAL』がついてしまった。監督のアントワン・フークアによれば、次回作はデンゼルなしには考えられないので、最後になる可能性が高いが、ロバート・マッコールの所謂「前日譚」に興味があるとのこと。デンゼル次第ということなので、まだまだ別の形でという希望はあるが、取りあえず今のデンゼルの気分的には最後ということなのだろう。その最後(かもしれない)は、イタリアに舞台を移し、しかも『Man On Fire / マイ・ボディガード (2004)』以来19年ぶりとなるダコタ・ファニングと再共演。 イタリアのシシリー、ロレンゾ(Bruno Bilotta)と少年が家に着くと、ロレンゾの手下たちが建物内で次々と倒れていた。その後を追って地下のワインセラーにたどり着くと、煌々と光る中、椅子に座るロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)がいた... プロットはわざと少なめにした。ここにダコタ・ファニングが絡んでくる。そう来ますか! という感じでうまい具合に絡んでくる。俳優協会のストライキの関係でプロモーションに参加できないデンゼルの代わりに監督のアントワン・フークアが様々な番組に出演していた。その中で、このシリーズの『1』はロバートの目的を見つけ、『2』は過去との対峙、『3』は安らぎと家を見つけると言っていた。その安らぎを見つけるまでに、ロバートは今までかつてないほどにグロテスクで残虐に悪と向き合う。なので体もボロボロになっていくが、目の前で許せないことがあれば心を動かされてしまうのがロバート。冷静に怒っているロバートは何よりも怖い。だがロバートが無茶苦茶強いだけに、イタリア・マフィアが最弱に見えてしまったのが残念だ。今回、とても残虐だっただけに、日本の北野武監督映画に出てくるヤクザとならば互角に勝負できそうだと思ってしまった。だがロバートの最後の表情を見てしまうと、もう休ませてあげたい気持ちにもなる。あんなに良い表情のロバート、いやスクリーンを通してのデンゼル・ワシントンのあの表情は久々に見たかもしれない。キタノブルーならぬ、イタリアンアズーリな空の下、デンゼルが煌々とまぶしい。 (Reviewed >> 9/4/23) |
●● 100本映画 Not Yet(1865本目) |
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●● インフォサイト https://www.imdb.com/title/tt17024450/https://en.wikipedia.org/wiki/The_Equalizer_3 https://www.allcinema.net/cinema/390955 |
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