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Cast >>Rudy Ray Moore (Dolemite), D'Urville Martin (Willie Green), Jerry Jones (Blakeley), Lady Reed (Queen Bee) ....
Director >>D'Urville Martin
Writer >>Jerry Jones, Rudy Ray Moore (story)
Producer >>Rudy Ray Moore
Genre >>Action
Country >>USA

 総合ポイント 3.75点/5点満点中
内容 >>4 演技 >>3 演出 >>3 音楽 >>5

 レビュー
Dolemite is in the White House
ドールマイト(ルディ・レイ・ムーア)はFBIとライバルのウィリー・グリーン(ダーヴィル・マーティン)の策略にあい冤罪で20年の刑期を言い渡され、2年間の刑務所暮らしをしていた。2年間ドールマイトの無実を訴えていたクイーン・ビー(レディ・リード)の話を聞いた刑務所所長は、刑務所を出て真の犯人を見つける事をドールマイトに約束させるが...

ドールマイトほど、ラップのネタになった男は居ない。ビック・ダディ・ケーンにスヌープ・ドッグにバスタ・ライムス... ラップだけに留まらず、他の映画やテレビに出演し続けるドールマイト。なぜか?理由は単純である。彼が男の憧れのヒーローだからだ。
ドールマイトは町の目立つ人気者であり、人気のクラブを成功させてお金もある、そして結果、女性に超モテる。そして、ドールマイトは決して法を犯さない。そんなちょっと変わったヒーローを面白くないと思っているのが、真の悪人であるウィリー・グリーンと汚職刑事達。そんな悪人を最後にカラテで滅多打ちにするドールマイトの姿。もちろん彼らしく、エッジの利いた笑える台詞と動きがある。
ドールマイトの姿は、女性達に囲まれていて順風満帆な生活で楽しているようにも見える。でもその裏返しには、いつも恵まれない環境で苦労しても報われなかった多くの人々の姿がある。だからこそ、多くの男性は彼の姿に憧れた。また、ドールマイトが歯に着せぬ言葉で悪人を懲らしめる姿は、当時の枠にはめられた多くの芸術家達とは違う何かを感じ、若者がラップという新しい芸術で花開いたのかもしれない。
確かにドールマイトは、嫌々ながらにしてヒーローになったかもしれない。正義の為にでなく自分の為に悪と戦った。そんな姿は、嫌々ながらに自分や家族の生活の為に仕事をしている人たちとも重なりあったのかもしれない。

腐敗した世の中に立ち向かうチンチクリンな中年のオヤジ。でも彼の姿は、笑う事で多くの人々のストレスを発散させ、スクリーンの中では見事なヒーローとして活躍する姿に、人々の希望が生まれた事になる。ドールマイトは世の中が腐敗している限り、永遠の真のヒーローである。
(Reviewed >> 5/7/01:ビデオにて鑑賞、10/13/07&10/21/19:DVDにて鑑賞)

 100本映画
史上最高に緩い映画は史上最強に愛くるしい映画であった『ドールマイト』

あのエディ・マーフィがルディ・レイ・ムーアを演じる。そう聞いた時、正直言って驚いた。「いやいや、エディ... その前にレッド・フォックスやリチャード・プライヤーを演じて!」と私は思った。エディがプチ引退を撤回してまで挑んだルディ・レイ・ムーア映画。その映画については、また別で書くとして... その映画の題材となっているこの映画を先に。前に100本映画で書いているかもだけど、改めて。

ドールマイト(ルディ・レイ・ムーア)は、ロサンゼルスでクラブ経営をして儲けており、護衛の為に女カラテ軍団を作ったりして、結構モテていた。しかし、ライバルのウィリー・グリーン(ダーヴィル・マーティン)にハメられて、今は刑務所暮らし。クイーン・ビー(レディ・リード)が、何度も刑務所長を説得し、自分で無実を証明することを条件に出所となった。早速、女たちが手厚い歓迎でドールマイトの出所を迎える。無実を証明しようと動くが、なぜか警察たちも執ようにドールマイトの動向を見張り、嫌がらせをしてくるが...

何度でも書くけれど、『ドールマイト』は決して素晴らしい映画ではない。ブラックスプロイテーション映画のパロディ映画『Black Dynamite / 日本未公開 (2009)』でも、ガンマイクが見きれちゃうというパロディをやっていたが、それはこの『ドールマイト』からだ。全てが緩いのだ。まず、刑務所長が囚人を勝手に出所させることは無いですから!全てにおいて緩い。でもその緩さが最高に良かった。駄作と言われるダメな映画は一杯ある!でも、駄作のまま人々に忘れられて終わる映画と、そうじゃない映画っていうのが存在する。これはその後者。どういう訳か「駄作ってだけじゃない映画」として、カルト人気となったのだ。この映画の場合は、緩さが丁度良かった。ダメな映画なんだけど、ルディ・レイ・ムーアがハチャメチャで、でも一生懸命で... それが愛くるしさとなった。ダメな所が魅力になってしまったのだ。カッコいい訳じゃないけれど、何だかんだと人には愛されている。悪い人のくせに、フッドを必死に守ろうとはしている。カッコいいシャフト(リチャード・ラウンドトゥリー)とかハンマー(フレッド・ウィリアムソン)も必要だけど、スタイルもルックスも悪いドールマイトも必要だった。だって世の中には、カッコいい人だけじゃないし、そうじゃない人だって英雄とはまではいかなくても、世の中に役立つってことを証明したいものだから。そんな人たちの希望がドールマイト。だから、ラッパーたちのヒーローになった。ラッパーって割りとルックスには恵まれていない人たちが多いのもある。ドールマイトはあんな感じなのに、女にはモテるし、良い車乗っているし、クラブ経営も上手くいっている「出来る男」だ。何ていうか、今でいうIT社長みたいな感じだ。

そして『Dolemite Is My Name / ルディ・レイ・ムーア (2019)』のプロモで、出演者たちが集まってワイワイと会話している映像を観ていたら、この映画に出てくるジャンキーの話題になって、エディが「あれはルディの知り合いの本物のジャンキーだろうね。もしあの人が本物のジャンキーじゃなかったら、オスカー級だ!」と、みんなで爆笑していた。彼には役名がちゃんとついていて「ハンバーガー・ピンプ」。ハンバーガー・ピンプの残した印象は強く、後の『Menace II Society / メナース II ソサエティー/ポケットいっぱいの涙 (1993)』のチーズバーガー男に受け継がれていく訳です。で、『メナース』などをパロディにした『Don't Be a Menace to South Central While Drinking Your Juice in the Hood / ポップ・ガン (1996)』には2回も出てきましたね!

改めて『ルディ・レイ・ムーア』を観て思う。やはりこの映画の制作秘話もルディ・レイ・ムーア本人も愛くるしい。だからこんなにカルト人気となる愛おしい映画となったのだと。それにおっぱいもカラテもあるし間違いない!!

 トリビア
「The Great White Hype」でデーモン・ウェイアンズ扮するボクサーが試合前に観ていた映画。主役のドルマイトを演じたルディ・レイ・ムーアは、雑誌の広告でAltoidsの広告に出た。下に赤文字で「Dolemint」って書いてあった。

チャック・ノリスのカラテ学校が、この映画でのカラテを指導している。

「ウィ・アー・ザ・ワールド」等で知られるボーカリストのジェームス・イングラムがファンクバンドのシーンでキーボードを弾いている。

 その他

 受賞歴

 サウンドトラック
1. Dolemite (Ben Taylor)
2. The Queen
3. Do You
4. The Rumble
5. Mayor1s Get-Away
6. Power of Your Love (Mary Love)
7. Willie Green
8. When We Start
9. The Hitman
10. Ghetto Expressions
11. Time is on our Side (Revelation Funk)
12. Creeper
13. The Jive Jungle
14. Flatland
15. Dolemite (Ben Taylor w/ Moore narration, film version)
16. Flatland (film version)
17. Human Tornado (from Human Tornado)
18. Miss Wonderful (from Human Tornado)
19. Dolemite Radio Spot version 1
20. Dolemite Radio Spot version 2
21. Human Tornado Radio Spot

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 リンク
US Official SiteNot available

 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt0072895/
http://en.wikipedia.org/wiki/Dolemite
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=326338

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Last Modified: 2007-10-12
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