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●● レビュー Answer to "Friday Night Lights"高校のフットボール選手が裁判所に大勢いた。どうやらこれから有罪を判決されるようだ。遡る事11カ月前、彼らは高校フットボールのシーズンが始まる直前でみんなで駐車場で盛り上がっていた。彼らは「カーター高」のフットボール選手。1988年、テキサス州ダラスにあるカーター高のフットボールチームは、名将コーチ・ジェームス(チャールズ・S・ダットン)の下で、最高の選手が集まり、優勝が狙えるチームとして注目を集めていた。しかし、一人の選手の成績が悪く、そのせいでチーム全体が出場停止となる危機が迫る。地元で活躍する弁護士ロイス・ウェスト(デビット・バーナー)がその危機を何とか救う。しかし選手達は、簡単に出来てしまった強盗にハマってしまい... 『Friday Night Lights / プライド 栄光への絆 (2004)』では、ライバル校として描かれたテキサス州ダラスのカーター高の物語。『プライド』では物凄く素行が悪いチンピラみたいなチームと描かれていたチームだ。そんな感じなので知らなかったが、こちらのカーターは物凄いチームであった。ほぼみんながフットボールの一流大学からのフル奨学金が貰える程だったのだ。このチームから大学でチャンピオンになりNFLで10年もプレーしたのが、ジェシー・アームステッドだ。しかしアームステッドはこの高校チームの事を聞かれると、必ずこう答える「俺はあのチームで1番の選手じゃなかったよ」と。1番の選手はその後刑務所暮らしをしたのだ。そうこの映画は「才能がある人が道を踏み外してしまった系」の物語だ。そして、『プライド』で描かれた自分たちは本来の姿じゃない!と立ち上がったのが、やはりこのカーター高でフットボールをやり、そのお陰で大学に進み、そして映画監督になったこの作品の監督アーサー・ムハマドだった。彼は幼なじみたちの話を映画にしたのだ。なので物語は最高に面白い。でも、映画としては編集や演技が残念な部分があった。 物語としては断然にこちらの方が面白い。でも映画としては物語の盛り上がりが少ないのに、『プライド』の方が断然に面白い。映画という難しさを2つの映画で知る。そしてその2つを比べる面白さがある事も知る。 (Reviewed >> 9/13/16:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 無類の「才能がある人が道を踏み外してしまった系映画」が好きな私にはタマラナイ作品であった。そして鑑賞後に沸き立つ「実際の話を滅茶苦茶検索してしまいたい」感情... まあ映画の醍醐味ですよね。今回は、先日の「映画秘宝EX涙の千本ノック! スポーツ映画大全集」にて、ベストフットボール映画10作の割りと上位に入れた『Friday Night Lights / プライド 栄光への絆 (2004)』のパーミアン高校フットボールチームの最後の対戦相手となった、カーター高校フットボールチームについての物語です!という事で、実話です!!その『プライド』では、ほぼ学生が黒人学生ゆえに、かなり素行が悪く、汚いラフプレーばかりする高校と描かれていたカーター高校。実際は違うんだい!という事で、カーター高からの所謂アンサー映画がこの作品です。監督は、そのカーター高校フットボールチームにも所属していたアーサー・ムハマド。フットボールで大学に進んだけれど、大学では映画を学び、映画の世界に飛び込んだ人。この映画で描かれた1988年のカーター高のチームの一つ下で、選手の中には幼なじみも含まれる。という事なので、超側近が描いた真実。この1988年のカーター高のフットボールチームの顔ぶれが凄い。同じ年、同じ地域によくこれだけの人が集まったわ!という印象。その中には、後にプロとなり10年以上もNFLで活躍した(それは本当に凄い事なのだ!!)ジェシー・アームステッドが含まれる。『プライド』では、このアームステッドが凄すぎで太刀打ちできなかったみたいに描かれているけれど、実際に将来が一番期待されていたのが、ディフェンシブバック(多分セイフティ)のデリック・エヴァンス。エヴァンスとアームストロングは共に高校のオール・アメリカンに選ばれた程の選手。じゃあなんで、我々フットボールファンはエヴァンスの名前を聞いた事がないのか?ですよね。プロになる前、いや、大学に行く前にある事をやらかしてしまったからだ。まあ彼だけじゃなく、このチームの5人が... 物語は、このフットボールチームに所属するゲイリー・エドワーズが、代数学の授業の単位が取れそうにもないという所から始まる。エドワーズは宿題を出したが、教師はそれを「終わっていなかった」と突っぱねる。しかし、フットボールチームにとっては、選手の成績がある一定を超えていないと試合に参加出来ず、もしそれで出場していたら違反で、その後の大会への出場停止を言い渡されるかもしれない...という事で、エドワーズは、別の先生の代数学の授業に移動して、基準成績を達成した。が、これを管理・審査しているUILが、その一件を審査する事になった。彼らは審査・捜査している間は練習禁止を命じられる。カーター高側は、これを黒人故の嫌がらせと取った。黒人高を優勝させたくない故の処置なのだと。当時の地元テキサス州ダラスのマスコミも多いに取り上げた。そこに登場したのが、地元の名士で弁護士のロイス・ウェスト(なんとラッパーのデビット・バーナー演!)。何とか彼らが出場出来るようにした。練習もまともにしていないのに、彼らは勝ち進んでいく(ここでサラリと『プライド』のパーミアンが負ける)。そして見事優勝!!!で、普通はこの手の映画はここで感動的なラストで終わる...が、この映画は違う。 成績が問題になったゲイリー・エドワーズを含む選手3人が、自分たちがバイトしている店で強盗をしてしまう。しかもそれが簡単に成功。となると、味をしめた3人が強盗にハマってしまう。そしてナイキやジャケットなどお金使いも派手になる。それを見て聞いたデリック・エヴァンスと別の選手も強盗してしまうのだった...そしてジェシー・アームステッドも仲間に入らないか?と誘われる。 運命の分かれ道。 その後、1人は輝かしいキラキラしたNFLのフィールドに10年。そしてもう1人は暗い刑務所に7年以上。 と書いてみたんだけど、映画としてはイマイチ面白くない... あのエミー賞だったかゴールデングローブ賞だったかを受賞した名優と言ってもいいチャールズ・S・ダットンがこのチームのコーチを演じているが、その片鱗を全然見せていない。タイミングとか間も変だった。そしてそのダットンの妻役のヴィヴィカ・A・フォックスは確実に要らなかった!奥さんのコーチ励ましシーンとか無駄。そうじゃなくて、もっと選手の物語を観たかったかなー。ただでさえ、選手たちを演じた俳優が無名なので、顔とか名前とか認識できるまでにちょっと時間を要するので、そこを丁寧に描いて欲しかったなと。フットボールのシーンとかも、ほぼ当時の悪い画像をそのまま使っているので、映画的演出の迫力がないので、逆に『プライド』と比べるとイマイチ。原案・制作がこの映画のアーサー・ムハマドで、監督・脚本が『プライド』のピーター・バーグだったら...とはちょっと思った。まあでもこれが映画の妙ですよね。一つのピース違いで、こうなるという。ね。あと、この題材でドキュメンタリー映画観たいかも。 (1495本目) |
●● トリビア 80年代に隆盛を極めたテキサス州ダラスにあるカーター高校のフットボールチームを描くドラマ。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt3735398/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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