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●● レビュー (Reviewed >> 4/21/21) |
●● 100本映画 "I've paid the cost to be the boss."NBA選手ラッセル・ウェストブルックの映画製作会社が製作し、エミー賞にもノミネートされた『Tulsa Burning: The 1921 Race Massacre / 日本未公開 (2021)』の製作きっかけともなった作品。本作で少しタルサ人種殺戮事件に触れている。ウェストブルックは私の推し選手。ならばその作品を観る前の予習に... なんと言っても、ドキュメンタリー映画の鬼才スタンリー・ネルソン監督作品。見るしかないのである。タイトルで分かるように、黒人とビジネス。主にビジネスで活躍した黒人についてのドキュメンタリーである。ネルソン監督作品なので、いつも通りPBSにて放送。 奴隷時代までに溯る。自由を「買う」ためには、お金がないといけない。そして、南北戦争を経て、黒人に与えられる筈だった「40エイカーの土地とラバ」。その希望は、リンカーン暗殺により、「解放黒人の銀行」が潰れてしまう。活動家フレデリック・ダグラスもお金を投資することに積極的だった。自由を手にするのには自立すること。その頃に富を増やしていくのが、理髪店経営のジョン・メリック。彼は黒人のための保険会社を設立。彼が事務所を置いたノースカロライナ州ダーラムは、「黒人のウォール街」として知られるようになる。しかし、そう言った成功を妬む者もいた。テネシー州メンフィスでスーパー経営で富を得たトーマス・モスは、その頃に増え始めたリンチによって殺された。そして始まるグレートマイグレーション(黒人の大移動)。その中で、オクラホマ州タルサも、やはり「黒人のウォール街」として黒人ビジネスが花開く。しかし、とある事件をきっかけにタルサ人種殺戮へと発展してしまい、黒人のウォール街は壊滅する。それでも立ち上がる。車の都デトロイトでは、モータウン・レコードが設立され、世界中の誰もがしるレコード会社になる。ジョン・ジョンソンは、黒人向け雑誌「エボニー」や「ジェット」を創刊。ロバート・ジョンソンは、黒人向けテレビ局「BET」を開局。黒人向けだけではなく、ヴァーノン・ジョーダンのように弁護士として活躍した後、ビル・クリントン大統領のアドバイザーに就任、その後にはレブロンやゼロックスなどの大企業の取締役を務めた者もいる。 「黒人にとってビジネスは、黒人解放の理想に不可欠な要素である」と述べていた者がいる。この資本主義国では、全ては金次第。だけど黒人にとっては自由や楽しむものだけではなく、生きるか死ぬかとなってしまうことがある。歴史深く掘り下げていくことが、全てを可視化していくのである。 (1800本目) |
●● トリビア ドキュメンタリー映画の鬼才スタンリー・ネルソンが追う黒人とビジネスの関係性。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト https://www.imdb.com/title/tt10369030/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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