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●● レビュー "How am I supposed to respond?"エリオット(ケビン・コスナー)は最愛の妻を事故で失った。エリオットのもとには孫のエロイーズ(ジリアン・エステル)が残った。エロイーズの母でエリオットの娘は、エロイーズを産む時に心臓に疾患があり若くして亡くなっている。エロイーズの父レジー(アンドレ・ホランド)はアフリカ系アメリカ人で色々な問題を抱えており、エリオットはそんなレジーを憎んでいた。エロイーズを育てていくつもりでいたが、レジーの母でエロイーズの祖母でもあるウィー・ウィー(オクタヴィア・スペンサー)はアルコール問題を抱えているエリオットの下で孫を預けるのは不安だと、甥で弁護士のジェレマイア(アンソニー・マッキー)を使い親権を争う事にした。エリオットも弁護士で、仲間であるレイノルズ(ビル・バー)に頼み、争っていく事になるが... タイトルのように「ブラックか?ホワイトか?」。ミックスの子供たちのテーマでもあると思う。映画は何というか昔見たハリ・ベリー主演の『Losing Isaiah / 代理人 (1995)』を思い出す。あちらは産みの母親vs育ての母親の親権争いだったが、こちらは祖父vs祖母&父の親権争い。そして黒人対白人。このエリオットという男は決して差別者ではない。人種で人を見る事は決してない。しかしそんなエリオットですら、こういう戦いになってしまうと、人種というファクターを語らされるのだ。そして「どう答えればいいんだ!」となるのだ。これは多くの人が思う率直な意見だと思った。ケビン・コスナーはそんな普通な白人の意見を上手く引き出していた。オクタヴィア・スペンサーと黒人女性の裁判官の表情のやり取りも女性の取引が垣間見られて面白い。ただ作品全体としては、オーソドックスなファミリードラマになってしまった感じはする。 家族ドラマに法廷ドラマに人種間ドラマに...色々詰めすぎてしまった。それ故か?それなのに?か...もう一つパンチがない。ガツーンと来るパンチが無いのだ。 (Reviewed >> 7/9/15:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 この映画でアンソニー・マッキーとアンドレ・ホランドが共演している事なんてすっかり忘れていたよ!!私にとっての『バットマン vs スーパーマン』的な共演さ。まあ選べない!どっちも好き。この世代に本当に頑張って欲しいのです!!という訳で、アンソニー・マッキーがオクタヴィア・スペンサー演じるウィー・ウィーおばさんの甥で凄腕弁護士のジェレマイア役。アンドレ・ホランドはウィー・ウィーの息子のレジー役。ダメ息子。過去にはドラッグや犯罪に手を染めており、シアトルで立ち直ろうとしている。23歳の時に17歳の女性と付き合い、女性は妊娠するも逃げちゃう。その女性の父親がケビン・コスナー演じる弁護士のエリオット(エリオット!!アレだね、アンタッチャブル)。エリオットはレジーに対して憎しみだけ。っていうのも娘は元々心臓に疾患があり、出産の時にそれが原因で亡くなった。出産の時にはエリオットと妻がハブられたので、医者にそれを伝える事も出来なかったのが原因。レジーは顔も見たくない存在。実際にシアトルに居たので見ずに済んだ。そして娘が残した孫のエロイーズをエリオットたちが育てている。しかし妻が突然亡くなった。そうすると、ウィー・ウィーはエリオット1人ではエロイーズを育てる事など出来ない!と親権を争う事になるんですね。エリオットはお酒の問題を抱えていたので。という事で、孫のエロイーズはミックス。ブラック・オア・ホワイト?イット・ドント・マター・イフ・ユーアー・ブラック・オア・ホワイト♪ってな訳ですよ、詩が逆になっちゃったけど。子供にとっては正直どっちでもいい。ただ環境は変えたくないよね。この映画で重要なのが、エリオット。彼は決して差別主義者なんかじゃない。人を皮膚の色で判断なんかしていない。ただ純粋に娘を傷つけたレジーを人間として嫌っている。そしてそれによりついつい出てしまった「Nワード」。憎しみ故。それでもウィー・ウィーはうちの息子はアンタが思っているような男じゃない!と言い張る。実際にレジーは失敗はするが、性根は腐っていない。やっとエリオットもそれが理解出来た時に... って事はやっぱりどこかでエリオットは色眼鏡で見ていたのかも?ってちょっと思ってしまいましたね。 タイトルは「ブラックか?ホワイトか?」ですが、この映画では色んなものを対立させていると思う。持つ者と持たない者。男と女。女と女。男と男。そして文化と成功... 黒人側がいかに自分たちの文化や歴史を大事にしているのかも分かる。ここで描かれた白人は成功と教育が第一。 ちなみにこの映画、スパイク・リー映画でお馴染みのテレンス・ブランチャードが音楽を担当。彼の音楽が掛かると、とたんにスパイク・リーの映画に思えちゃうのが面白かった!やっぱりスパイクと言えばブランチャードだよね。でもマイク・ビンダーとは合わない。って、マイク・ビンダーはこういう人間ドラマじゃなくて、早く『ブランクマン2』を作るべき! という訳で、この映画ではちょっとだけアンドレ・ホランドが一歩リード。ダメ男だけど超熱演。スペンサーに3回もアレされて可哀想。まあでもすぐにアンソニー・マッキーが全力で巻き返してくる筈!っていうか、ホランド・パパとマッキーおじちゃんがいるエロイーズちゃんが羨ましいじゃんかー!!!楽しそうだったわ、音楽演奏したり、プールで遊んだり、いつも一杯の人が居て。 (1385本目) |
●● トリビア ケビン・コスナー主演・プロデュースのドラマ作品。『ヘルプ』にてアカデミー賞助演女優賞を受賞したオクタヴィア・スペンサーや、アンソニー・マッキー、そして『42』のアンドレ・ホランド等が共演。監督は『ブランクマン』のマイク・ビンダー。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt2883434/http://en.wikipedia.org/wiki/Black_and_White_(2014_film) Not available from Allcinema |
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