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●● レビュー "黒人はみんな友達なんだよ!I LOVE YOU!"(Reviewed >> 7/7/18:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 何だかもう色々と凄い映画『黒い太陽』何と申しますか... 死ぬほどブラックムービーを見てきた。アフリカ映画も大好きで見るけれど、アメリカに於けるアフリカ映画は現在は映画祭が主流で、中々一般にまで届くには時間が掛かる。なので圧倒的にアメリカ映画が多い。所が見続けると、一周するというか、何と言うか... 自分の祖国でのブラックムービーはどうなの?と思ってくる。私が初めて日本のメディアで見た黒人... 全然覚えていない。けれど、調べるとちゃんと居るんですよね。ちゃんと覚えている人では、反町版『GTO』のスペシャルにネジネジ校長中尾彬の娘役の馬渕英俚可の新しい彼として登場してきたサミ・ポップ。「この人だあれ?」とあの反町鬼塚に向かって言っていたあの人。今でもドラマとかでも見かけるよね。そういうのを考えていると、歴史好きな血が騒ぎ、ルーツを見つけたくなるものです。探していている時に出会ったのが、チコ・ローランド。そして見つけたこの作品。アメリカでも見られると知り、そりゃもう見るでしょ! 東京の焼け野原。何かを盗み追いかけられた明(川地民夫)。そんな明の趣味はジャズ。人生そのものをジャズに捧げていると言ってもいい。廃墟の教会に住み、全財産をジャズのアルバムに使っている。盗みや脅しもその為。ジャズに傾倒しているので、黒人も好きだ。なぜなら大半のジャズ演奏家が黒人で、大好きなセロニアス・モンクも黒人だから。国も話す言葉も違っても、ジャズさえあれば分かり合える、そう思っていた。そんな時、白人殺しの容疑で追われていた黒人脱走兵ギル(チコ・ローランド)が明の住まいとなっている廃墟の教会に逃げ込んできた... 生々しい。明がジャズで全てが通じ合うと思っていたのに、通じなかった時の態度や言葉使い... そういうのが生々しい。割と平気で差別語も言ってしまう。好きなのは、セロニアス・モンクのジャズであって、黒人ではない。というか、明の頭の中では黒人はみんな同じだったのだ。黒人はみなジャズが好きで、踊りも出来て、トランペットが上手い。そんな明の一辺倒な考えが子供じみていて、明の短絡的な行動を裏付けている。そして好きだからこそ、色眼鏡で見ていたのだ。何かそういう所にガツンとやられました。そしてそこを通り超してからの人間・明と人間・ギルになってからの葛藤とか心の通じ合いの描かれ方がこれまた素晴らしかった。何となくリチャード・ライトの「アメリカの息子」を思い出させる。けれどその結末の違い。 そしてこの映画の前章的な作品『灼熱の季節』(1960)が奇跡的に、私が『黒い太陽』を見た直後にTV放映されておりまして、夫が録画していたので観ました。こちらにも明とギルが出てくるし、同じシーンすらある。 それにしてもマックス・ローチがこの映画の為に曲を作ったというのも凄い。しかもアビー・リンカーンが歌っている。何だかもう色々と凄い映画だった。 (1646本目) |
●● トリビア 蔵原惟繕が監督の日本のクライムスリラー。日本に駐在のアメリカ黒人兵士が白人兵士を殺してしまい、廃墟に住むジャズ狂いの若者と偶然出会うが... 主役は川地民夫、黒人兵士は日本で活躍していたチコ・ローランド。大滝秀治や藤竜也も出演。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Max RoachSoundtracks not available |
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●● インフォサイト https://www.imdb.com/title/tt0781599/Not available from Wikipedia http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=141160 |
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