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Cast >>Danny Glover, Erykah Badu, Harry Belafonte, Talib Kweli, Ahmir-Khalib Thompson, Angela Davis, Bobby Seale, Kathleen Cleaver, Stokely Carmichael ...
Director >>Goran Olsson
Writer >>Goran Olsson
Producer >>Annika Rogell, Story AB, Danny Glover
Genre >>Documentary
Country >>Sweden
Release (US) >>09 / 09 / 2011

 総合ポイント 4.5点/5点満点中
内容 >>5 演技 >>5 演出 >>4 音楽 >>4

 レビュー
We got to fight the powers that be
スウェーデンのリポーター達が1967年から1975年にかけて、アメリカに渡り記録し続けた「ブラックパワー」の黒人革命の記録を紐解き、2010年に新たなインタビューを加えたドキュメンタリー作品。

キング牧師が否定し続けた「ブラック・パワー」という言葉は、皮肉にもキング牧師の精神が宿っていたSNCC(学生非暴力調整委員会)の議長だったストークリー・カーマイケルの口から放たれた時に、意味を持つようになった。このドキュメンタリーでの最初の頃のカーマイケルはキング牧師に傾倒していた事が伺える。このスウェーデンのリポーター達が記録した珍しい映像の数々は、その当時の多くの事を物語っている。中でも興味深いのが、カーマイケルの母にインタビューしていたが、隣で見ていたカーマイケルがマイクを取って、自ら母にインタビューするシーン。自分の母親から「黒人だからよ」という言葉を言わせたくて仕方ない姿が映し出されている。そしてインタビューが難しかった時期のアンジェラ・デイビスのインタビューも殺気だっていて、当時の緊張感が伺える。

時代毎に追っているので、分かりやすい。アメリカと日本のリポートだけでは見えなかった部分が多々あって、歴史学的にも非常に有益なドキュメンタリーである事は間違いない。
(Reviewed >> 1/9/12:DVDにて鑑賞)

 100本映画
出来ると聞いた時から見たくてたまらなかったドキュメンタリーです。タイトル通りで、1967年のアメリカでのブラックパワー...黒人革命を追った作品です。でも面白いというか、付け加えなくていけないのが、このドキュメンタリーはスウェーデンの記者達が当時集めた映像を元に制作されているという点。インタビュー等の映像もスウェーデンの記者が行った映像。なので余り見た事ない映像が多かった。そして監督はこれはブラックパワー運動の全てだと思わないで欲しいとも述べている。

この映像が集められた1967年の前年となる1966年は面白い年だった。ストークリー・カーマイケルがSNCCの委員長に就任、ブラック・パンサー党のヒューイ・P・ニュートンとボビー・シールがブラックパンサー党の10ポイントプログラムとプラットフォームの最初のドラフトを書いた年だった。1967年にスウェーデンの記者はマイアミの小さな町を訪れている。そこで見た物をスウェーデンで紹介。そしてSNCCの委員長に就任したばかりのカーマイケルが、ストックホルムに訪れている。その時のカーマイケルは既にあの「ブラック・パワー」を叫んではいたが、ストックホルムに着いた時にはキング牧師の非暴力を伝えていた。しかし、スウェーデンの記者がアメリカを訪れ、カーマイケルの母にインタビューしている時には、インタビュアーに「俺がインタビューしてあげようか?」とマイクを取り、母親にインタビューを始める。そのカーマイケルは母親から「黒人だからよ!」という答えを求め、その答えに誘導しようとやっきになっているのが分かる。と、割りと最初の方はカーマイケルの事が多い。カーマイケルの映像をここまで見たこともなかったし、意外と気楽に話している映像や、いつもの緊迫した怒れる青年像のカーマイケルも居て、興味深い。どうせ盗聴されているから...と、FBIのために歌まで歌ってしまう。

そして1968年、キング牧師の最後の年となった年。前年度から続いている大規模な暴動、そしてメキシコ・オリンピックでのトミー・スミスとジョン・カルロスのブラック・パワーの拳、ニクソンが大統領に選ばれる等の混沌とした時代に向かっていく。4月にキング牧師を亡くし、人々は余計に暴力の方向へ向かっていく。

この映画では1年毎に追っていくので、とても分かりやすい。この後はブラック・パンサー党にアンジェラ・デイビス...と続いていく。アンジェラ・デイビスの単独インタビューは見もの。彼女のインテリぶりが発揮されている。最後は麻薬問題で終わっている。クラックベイビーや麻薬中毒による少女の売春等の問題。

当時の映像と共にタリブ・クウェリやエリカ・バドゥにクエストラブにジョン・フォーテ等が話している。そして、ハリー・ベラフォンテやメルヴィン・ヴァン・ピープルス等の当時実際に活動していたエンタテイナーも話してます(少しですが)。そして何と言ってもダニー・グローバーがプロデューサーとして加わっております。本当はこの人がヒューマニタリアン賞総なめすべき。学生時代に過激だったから、疎遠されているけれど。

この中で一番印象に残った言葉がハーレムの本屋の店主の言葉。「黒人は美しい。しかし黒はパワーじゃないんだ。知識こそがパワーさ」。

 トリビア
スウェーデンのジャーナリストが追ったアメリカの1967年から1975年の黒人パワー。ダニー・グローバーが出演・共同プロデュース。The Rootsやエリカ・バドゥ等も出演。

 その他

 受賞歴
* Black Reel Awards
2012 Nominated Best Documentary : Goran Olsson

* British Film Institute Awards
2011 Nominated Grierson Award : Goran Olsson

 サウンドトラック


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 リンク
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt1592527/
Not available from Wikipedia
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=342373

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Last Modified: 2010-12-22
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