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Cast >>Brock Peters (Earl), Claudia McNeil (Mu' Dear), Leslie Uggams (Netta), Louise Stubbs (Mama Rose), Peggy Pettit (Billie Jean), Gloria Edwards (Norma), Loretta Greene (Ruth Ann), Ruby Dee (Netta's mother) ...
Director >>Ossie Davis
Writer >>J.E. Franklin
Producer >>Lee Savin
Genre >>Drama
Country >>USA

 総合ポイント 4.75点/5点満点中
内容 >>5 演技 >>5 演出 >>5 音楽 >>4

 レビュー
Straight Talk
ビリー・ジーン(ペギー・ペティット)はママ・ローズ(ルイーズ・スタッブス)に黙って高校を辞め、町のゴーゴーダンスクラブで踊っていた。将来はダンサーになって家計を助けるのが夢だった。ビリー・ジーンには父が違うノーマ(グロリア・エドワーズ)とルース・アン(ロレッタ・グリーン)が居た。2人は何かとビリー・ジーンを虐めたが、いつもお婆ちゃんのマディア(クローディア・マクニール)が助けてくれた。しかしママ・ローズは大学で家を出たネッタ(レスリー・アガムス)の事ばかり気にしていた。ネッタはローズの子ではなく、近所に住んでいた女の子。育てられない母の代わりにローズが育てていたのだった。そのネッタが母の日に戻ってくる事になって...

女流劇作家のJ.E.フランクリンの劇作をオシー・デイビスが映画化した作品。家庭という密集の中での女性達の微妙なヒエラルキーが描かれている。母や祖母が絶対的な力を持っているかというと、実はそうでもない。その母や祖母の存在が無い時には、力関係がとんでもない事に向いてしまう。このドラマは今のイジメ問題にも深く抉り込んでいる。いつもイジメられていた者が、イジメする側に回った時の恐怖。嫉妬の醜さと、女達の恐ろしい内面を観る事になるだろう。しかしこの作品は、どのようにそれを回避していくかも描かれているのが面白い。そして学業の大切さを説いている。

40年経った今、未だ色あせない普遍的な人間ドラマ。タイトルも絶妙。「1人の黒人の女の子」でもなく「黒人の女の子達」でもない。これが全ての黒人女性の姿ではないが、ここには黒人女性の姿がある。3世代に渡る「黒人の女の子」の率直な物語なのである。
(Reviewed >> 1/26/12:TV放映にて鑑賞)

 100本映画
なんと率直なドラマなんでしょう!女の子の気持ちや心の動きが見事に描写されていますね。こんな素敵な映画を監督したのが、あのオシー・デイビス。元々はオフブロードウェイの舞台ドラマ。とっても複雑な家庭環境の中で育った女の子のそれぞれの物語。私自身、女として、たまにふと「私も母と同じような人生を歩むのだろうか?」という疑問が頭に浮かぶ時がある。そんな女性の不変の疑問であり悩みでもあるテーマを、鋭く描いております。

複雑な家庭環境と書いたのですが、本当に複雑です。この一家はほぼみんな女性。マディアお婆ちゃんにローズお母さんに、女の子が4人。マディアお婆ちゃんは、夫ではなくてボーイフレンドであるハーバートが一緒に住んでいて、家の家賃も半分も出している。そしてローズお母さんの娘4人が居るが、上の2人ノーマとルース・アンはアールとの子供。主人公となるビリー・ジーン(あのマイケルのと一緒)だけ父親が違う。そしてもう1人の子ネッタは実際にローズが産んだ子ではなくて、近所に住む精神病の女性(なんとルビー・ディが演じている!)の娘で、その女性の代わりにローズが育てた子。黒人女性はその歴史から、仲が良いといわれているけれど、この家庭は違う。みんな憎しみ合うというよりも、嫉妬しながら生きている。でも娘達(ローズも含めて)、母からの愛情に飢えているのです。母からの愛情を独り占めしたいが為に、みんな嫉妬し合っている。ノーマとルース・アンの父であるアールを演じているのが、ブロック・ピータース。彼はデトロイトで成功していて、ローズに家族を連れて来いというが、「うん」とは言わない。アールの事を可愛がるのが、マディアお婆ちゃん。それもローズには気に食わない。そのローズが可愛がるのが、ネッタ。ネッタはもう家を出ていて、大学に通っているのです。それがローズの誇り。そんな母の姿が気に食わないのが、ノーマとルース・アン。ネッタには昔から嫉妬していた。でも今は家に居ないから、ノーマとルース・アンのイライラは残っているビリー・ジーンに向かう。ビリー・ジーンだけ味方が居ないのでひとりぼっち。そんな中、ダンサーになって母親を楽させようと夢見ているのです。と、まあ複雑でしょ。女同士だから余計に複雑になっちゃう。でも女だから子供産んで育てて、働いて食べさせなきゃいけない。弱さだってある。間違いだってある。感情的にもなる。それらを男に頼れたら、どんなに楽な事か!でもマディアお婆ちゃんもローズも、それが出来なかった。だから間違いもあった。で、この映画のラストですよ。ジーンときます。

ネッタを演じたレスリー・アガムスが滅茶苦茶可愛い!「Roots / ルーツ (1977)」のキジーが一番有名ですね。「Poor Pretty Eddie / 日本未公開 (1975)」なんていう気持ち悪い映画にも出てましたっけ。悪いお姉ちゃんのノーマを演じたのがグロリア・エドワーズ。名優ディック・アンソニー・ウィリアムスの奥さん。悪役がいい映画は面白い。マディアお婆ちゃんを演じたのが名優のクローディア・マクニール。同じく舞台から映画化された「A Raisin in the Sun / 日本未公開 (1961) 」でも、同じように家長を演じてましたね。そして、あのオシー・デイビスが、ブロック・ピータースを演出していたかと想像するだけで、興奮するのって私だけですかね??すげーなーと、ゾクゾクします。

 トリビア
名優のオシー・デイビスが監督した映画。奥様のルビー・ディも出ている。

 その他

 受賞歴

 サウンドトラック
1. Black Girl
2. B. J.'s Step
3. Get Me To The Bridge
4. Mother's Day Song
5. Power
6. Mother's Day Song II
7. Black Girl Cue
8. No World For Dreamers
9. I Am Your Mailman
10. What It Is
11. Earl (Still A Pearl)
12. Chock-lite Puddin'
13. Black Girl Cue II
14. Chock-lite Puddin' Cue
15. Sister

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 リンク
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt0068280/
http://en.wikipedia.org/wiki/Black_Girl_(1972_film)
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Last Modified: 2004-11-11
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