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●● レビュー エクスプロイテーションの末期。この作品の監督と脚本家であるリー・フロストとウエス・ビショップは、オスカー俳優のレイ・ミランドと元フットボール選手のルーズベルト・グリアの「The Things with two heads/Mr.オセロマン」という単純だけどキワモノなエクスプロイテーション映画の面白さを持った映画を作っていた。ミランドとグリアの演技が迫力あって面白かったのもある。この映画にも、そんなエクスプロイテーションらしさを求めた。 始まりはこんな感じだ。タイトルが表すようにドイツのゲシュタポの映像が流れる。ヒットラー率いる軍隊が大勢の行進シーンで始まる。その映像がいきなり止まり、アーミーの制服を着た黒人が、15人位の少数人にスピーチをしているシーンになる。地域を守ろうとする若者達の意気込みが感じられるスピーチで、聞いている人々も納得した顔で聞いている。「仕返し(vengeance!)」を連呼し、握りこぶしを空に向かって上げている。 そこまでは良かった。 街のチンピラが白人の売春婦に取り立てに向かう所から、急に安いエクスプロイテーションになってしまった。胸の露出が多くなり、仕返しもなぜか男性の大事な部分を切り取ったりして、もう他の映画で見飽きた映像が多くなる。大事な部分を切り取ると言ったら、パム・グリアの「Coffy/コフィ」(あれ?「Foxy Brown/フォクシー・ブラウン」の方?)どちらにしろ、あの切り取りにはちゃんとした意味があった。ビン詰めにして、高々と笑うパム・グリア嬢とはちがって、此方はかなり見ている方がイタイだけ。エクスプロイテーションらしさのスッキリ感がない。結局ストーリーも内部分裂とつまらない方向になってしまった。 ただ主演のロッド・ペリーはカッコいい。リチャード・ラウンドトゥリー(Shaft)みたいな2枚目でもないし、ロン・オニール(Superfly)みたいなクールさでもない。職人的カッコよさがあった。一生懸命武器を黙々と作る姿に、80年代テレビでヒットした「マクガイバー」を思い出した。 また、音楽もクネクネファンクは、この映画の題材となったロスアンジェルスのワッツ地区らしさが表されている。 ブラックスプロイテーションも、この映画が出来た1975年には出尽くしていた感が、よく伝わる映画。 (Reviewed >> 03/06/2005) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア ドイツのゲシュタポを真似たアフロアメリカンのグループが、自分たちのコミュニティー(ロスアンジェルスのワッツ地区)を守る。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0169620/http://en.wikipedia.org/wiki/The_Black_Gestapo Not available from Allcinema |
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