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Cast >>Gugu Mbatha-Raw (Dido Elizabeth Belle), Tom Wilkinson (William Murray), Sam Reid (John Davinier), Emily Watson (Lady Mansfield), Sarah Gadon (Lady Elizabeth Murray), Matthew Goode (Captain Sir John Lindsay), Tom Felton (James Ashford), Miranda Richardson (Lady Ashford) ...
Director >>Amma Asante
Writer >>Misan Sagay
Producer >>Damian Jones
Genre >>Drama
Country >>UK
Release (US) >>05 / 02 / 2014

 総合ポイント 5点/5点満点中
内容 >>5 演技 >>5 演出 >>5 音楽 >>5

 レビュー
"He showed me much love though I only know him a few hours"
ダイド・エリザベス・ベル(ググ・バサ=ロー)は、黒人の奴隷の母と英国海軍軍人ジョン・リンゼイの間に生まれ、ジョンは叔父で首席裁判官でもあるマンスフィールド伯爵(トム・ウィルキンソン)に託し、全てが家族同様とはいかないまでも、家族の1人として従姉妹のエリザベスと共に上流社会で育った。マンスフィールドの弟子で法律を学びに来ていた牧師の息子ジョン・ダヴィニエ(サム・リード)は、奴隷廃止に熱心で、ダイドにもそれを訴えていた。年頃になり、相続も出来たダイドは政略結婚でアッシュフォード家のオリバーと婚約する。しかしすれ違いとなっていたダヴィニエと再会し、心を通わせるようになる。そんな時にイギリスの奴隷制度を変えてしまうような奴隷船の「ゾング船」の保険に関する裁判が行われようとしていた...

実在したダイド・エリザベス・ベルの半生を有名な絵画から映画化。その絵画でも分かるようにダイドは非常に美しい女性であった。そんな彼女の半生が、かなり演出されている部分も多いのだが、見事に興味をそそる内容となっている。黒人の血が混ざった私生児という事で、同じ血が流れているのも関わらずダイドは不当な扱いを受けていた。でも映画ではそれをかなり変えてきているのが面白い。もちろん映画でも不当な扱いは受けているが、実際程ではない。それよりも絵画から受ける聡明で美しいダイドの姿を膨らませているのが面白い。同じ絵画のモデルになっているエリザベスよりもダイドの方が映画の中ではモテる。そんな所が面白かった。しかもその部分をかなりロマンチックに描いているので、ダイドという女性をもっと知りたいと興味をそそってくるのだ。

イギリスの古典らしいロマンチックさがたまらない。だからこそチャーミングで、人々の興味を刺激してくるのだった。
(Reviewed >> 9/29/14:DVDにて鑑賞)

 100本映画
絶賛『昼顔』ロス中でロマンチック不足バカの私を救ってくれたのが、この作品。イギリス映画。イギリスでは女優としても活躍するアマ・アサンテが監督。監督2作目。物語は、西インド諸島出身のアフリカ系の母とイギリスの海軍軍人の間に1761年ごろ生まれた混血児ダイド・エリザベス・ベルを描いた作品。主演は『Larry Crowne / 幸せの教室 (2011)』等に出演していたググ・バサ=ロー。彼女はアメリカではもうすぐ『Beyond the Lights / 日本未公開 (2014)』が公開控えていて、これは楽しみなのです!!

イギリス海軍に従事するジョン・リンゼイは、航海前に自分の娘ダイド・エリザベス・ベルを見つけだした。「娘には自分と同じ良い生活をおくるべき」だと。航海が控えている為に、その娘を叔父のマンスフィールド伯爵(トム・ウィルキンソン)に託した。黒人の血が流れるダイドにマンスフィールドの家族は反発したが、全てが同じという訳には行かないが、従姉妹のエリザベスと共にダイドが大きくなるまで育てた。エリザベスもダイド(ググ・バサ=ロー)も年頃になった。エリザベスは結婚相手探しに焦っていたが、ダイドは結婚すら出来ないと思っていた。しかしエリザベスには相続権がないが、ダイドには父の相続権がある事が分かった。その相続権の事は家族しか知らなかったが、アッシュフォード家の兄弟がマンスフィールドに打診してくる。エリザベスはアッシュフォード家の長男ジェームス(トム・フェルトン)との結婚を望んだ。次男のオリバーはエキゾチックなダイドに惹かれていく。そんな中、牧師の息子で弁護士を目指しているジョン・ダヴィニエ(サム・リード)が、首席裁判官であるマンスフィールド伯爵の所に学びにやってくる。ダヴィニエは、マンスフィールドが受け持った「ゾング船」の保険に関する裁判について興味を非常に持っており、貨物の代わりに海に捨てられた奴隷への保障を強く訴えていたのだった。そんな会話をダヴィニエと交わすうちにダイドはダヴィニエに惹かれるようになり、自分のアイデンティティを発見していくのだった。しかし、ダヴィニエと行き違いになり、ダイドはオリバーと婚約するが...

どうですか?ええー!素晴らしいじゃないですかー!!行き違いになって他人に見つかり引き離されたところを『昼顔』と重ねてしまい、こっちの方がいい!!と、私は涙目。不倫じゃないけど婚約しているし。いちよう記しておくと、ダイド・エリザベス・ベルの自伝映画ではあるんだけど、歴史をそのまま追っている訳じゃないみたい。マンスフィールド家からの仕打ちは、実際にはもうちょっと酷かった。「キャンディ・キャンディ」級に。でもダイドは確かにジョン・ダヴィニエという男性とあれなんですが(ネタばれなのでハッキリは書かないでおく)、ダヴィニエは弁護士じゃなくて給仕をしていたらしい。大体は同じなんだけど、そのダヴィニエとの仲はよりロマンチックに演出されているのですね。しかもその演出が見事!イギリスらしくシェークスピア的に詩的!ダヴィニエが「Yes, I love her! I love her with every breath I breathe.(イエス!私は彼女を愛しています。私が呼吸をする毎に彼女を愛しているのです!!)」とか、ダヴィニエが言うんですよ。うぉーー!!♪♪\(^ω^\)ごめんなさい、直訳で。なんていうか呼吸するのは当たり前の事で、それこそ2-3秒に1回の割合。1時間の間にどれだけ1日の間にどれだけ呼吸しているのか知らないけれど、呼吸をする度に彼女を思い愛するって事。そして呼吸をするのを当然であるのと同じように当然のように彼女を愛していて、そして呼吸と同じ位彼女が必要という意味なんですね。うちの夫の口説き文句はストレートなR&B調なので、たまにはこんな風にシェークスピアぽく口説かれたいものですわ!私、前から書いてますけど、意外とシェークスピア好きなので余計に。他にもね、ダイドとダヴィニエが自分たちの気持ちを確認するシーンが、直接的ではなく間接的で遠巻きでロマンチック。とは言え、昔は結婚だと男女とかの会話だの、まあー面倒なんだなーとは正直思いましたわ。紹介も無しに、男性が女性にいきなり話しかけるのはマナー違反らしい。一緒に歩くだけでも最初に打診しないとダメ。結婚も政略ばかりで可哀想だわーとも思った。でもね、それゆえに奥ゆかしさが魅力的ね。という訳で、今はダヴィニエを演じたサム・リードに絶賛心奪われ中。劇中の長髪姿は、レスラーのRVDみたいだけどね。あー、ステキ!

で、この映画が作られた元になったのがこの絵画。この絵画にまつわるストーリーもダイドを知る鍵。で、その絵画以外にも沢山の絵が出てきて、それを見るダイドの表情がこれまたいいですね。それらの絵画では、黒人はメイドや執事などの支える人ばかりで、ダイドのように対等に描かれたものではなかった。

それにしてもダイドを演じたググ・バサ=ローもかなり魅力的!彼女はこれから楽しみなロマンチック映画の主人公になってくれそう!次の『Beyond the Light』もラブロマンスだしね!あああーー、超楽しみになってきた!!

 トリビア
イギリスに実在したダイド・エリザベス・ベルの物語。母方はアフリカからの奴隷で、父親が下院議員サー・ジョン・リンゼイ。「幸せの教室」のが主役。

 その他

 受賞歴
* The BEST OF SOUL
2014 Won Best Female Performance of the Year : Gugu Mbatha-Raw / ググ・ンバータ=ロー
2014 映画秘宝 私が選んだベスト10 2014年度3位
2014 映画秘宝 私が選んだベストガール : ググ・ンバータ=ロー

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 リンク
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt2404181/
http://en.wikipedia.org/wiki/Belle_(2013_film)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350957

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Last Modified: 2013-12-06
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