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●● レビュー The Man Who Was Almost a Manデイブ(レヴァー・バートン)は南部の大農園を営むホーキンスの元でラバのジェニーの世話と畑仕事をしていた。ある日、いつものようにジェニーと畑仕事をしていたら、ホーキンスが銃を使って狩りをしていた。それ以来デイブは銃の魅力に取り付かれて、町の商店に行くと店主はたった2ドルで銃を譲ってくれると言う。家に帰り、母(マッジ・シンクレア)に欲しいと駄々をこねるが... 有名な黒人文学の第一人者リチャード・ライトのショートストーリーを映画にした作品である。優れたアメリカ文学のショートストーリーを映画化にしたシリーズの一つ。リチャード・ライトの自伝小説「ブラック・ボーイ」さながらに南部を舞台にした青年の心の揺れ動きを見事に描いたショート映画である。黒人としての少年の置かれた立場、そして子供としての少年の置かれた立場の両方が描かれている。 少年が持つ独特の子供っぽさが事件を起こしてしまう。少年にとっては一生を変えてしまう出来事になってしまう。その時に少年は大人へと変化していく。そんな一瞬を活き活きと捉えた作品。そしてそこにはリチャード・ライトらしい討議をも感じる。 (Reviewed >> 9/26/10:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 黒人作家の世界を牽引したリチャード・ライトのショートストーリー「The Man Who Was Almost a Man」がショートTV映画となった作品。以前にも書いたアーネスト・J・ゲインズの「The Sky Is Gray / 日本未公開 (1980)」と同じシリーズ。PBSで放送。こちらもアーネスト・J・ゲインズと同じく、リチャード・ライトが幼い頃に過ごした南部での物語。しかも「Roots / ルーツ (1977)」で一躍有名となったレヴァー・バートンのデビュー作。この作品の後すぐに「ルーツ」に出てます。そして監督はスタン・レイサン。今はデフ・コメディ・ジャムで有名。後はサナー・レイサンが娘。「The Sky is Gray」もレイサンが監督。70年代から80年代、そして今も活躍するアフリカ系アメリカ人の監督は非常に少ない。その中の1人。元々のショートストーリーがしっかりしているだけあって、ショート映画だけどしっかりどっしりした重量感のある作品。少年の短絡的な部分、大人達が大人になろうとしている少年を押さえつけようとするが、少年はやっぱり大人になっていく。タイトルにもあるように「もう少しで大人だった男」というアンバランスな部分の描き方が上手い。これまた「もう少しで大人だった男」を演じたレヴァー・バートンが上手いことったら...。ママを演じたのが「Coming to America / 星の王子ニューヨークへ行く (1988)」でエディ・マーフィの母で御后を演じたマッジ・シンクレア。父親を演じたのが「ロボコップ」で御馴染みのロバート・ドクィ。 所でリチャード・ライトの原作のタイトルは「The Man Who Was Almost a Man」で、映画のタイトルはなぜか「Almos' a Man」。「Almost a Man」が訛った形でつけられている。映画のラストでも分かるように「大人になった男」ではなくて、「もう少しで大人だった男」な訳で、ラストで最終的に大人になった訳ではない。あのラストは大人になる入り口だった。いやラストはラストでは責任から逃げた訳でやっぱり子供のままなのである。でもあそこからあの少年は大人になる事を強要されるでしょうね。 このアメリカ文学の有名なショートストーリーをショートTV映画にした「アメリカン・ショート・ストーリー・コレクション」は全部で10作品。他にはF・スコット・フィッツジェラルドやウィリアム・フォークナー、アーネスト・ヘミングウェイ、シャーウッド・アンダーソン等。黒人作家はこのリチャード・ライトとアーネスト・J・ゲインズの2人。こちらに全ての作品のリストがあり。 (0761本目) |
●● トリビア 有名な黒人作家リチャード・ライトの短編「The Man Who Was Almost a Man」の映画化。PBSにて放送された。「ルーツ」のクンタ・キンテ役で知られるレヴァー・バートンのデビュー作品。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Taj MahalSoundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0074122/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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