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●● レビュー Sunflowersステイシー(ライアン・ミシェル・ベイズ)は野心溢れる映画監督・脚本家で、夫エドワード(ボリス・コドジョー)はそのステイシーを支えるプロデューサーだった。彼等は「All About You」というインディペンデント映画を制作し、映画祭でも賞を受賞したが、大手映画配給会社からは門前払いを受けていた。エドワードが無理矢理話しを聞いてもらった会社重役から「ブラックムービーは内容なんて関係ない。ハリ・ベリーかウィル・スミスが出ていればいい」と言われる始末。エドワードは映画業界に諦めモードだったが、ステイシーは「モーガン・フリーマンが主役の脚本を書いたから」と諦めない。エドワードは余り乗る気ではなかったが、最終的にモーガン・フリーマンを探しに、彼が年に1度必ず訪れるミシシッピーのクラークスデールの音楽祭に向かうのだった... クリスティーン&マイケル・スワンソン夫婦の実話に基づいたインディ作品。一言で言うならば可愛い作品。主役のベイズとコドジョーの2人が魅力的で素敵。そして実際にその「All About You」という作品は存在していて、彼等が手がけた作品である。そのタイトルが「You」から「Us」に変わっているのが、彼等自信の成長を表すのだ。ブラックムービーのインディの裏側が見れるのも楽しい。そしてそれには悲しい事柄もある。それもあってか、ブラックムービーの大御所が彼等をバックアップしているのが最高だ!ルビー・ディにモーガン・フリーマンに...サミュエル・L・ジャクソンの妻ラタンヤ・リチャードソンが彼等を支えている。フリーマンに至っては、ほんの一瞬かもしれないが、精一杯の支援であろう。 そんな彼等は口を合わせたようにボーナス映像で言っていたのが「この物語は同感できるのよ」と言っていた事。そんなブラックムービーの悲しい現実を明るく爽やかに見せてくれた。だから支援したくなっちゃうんだよね。 (Reviewed >> 10/27/13:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 インディペンデンス映画。一言で言うとチャーミング!主役がボリス・コドジョーとライアン・ミシェル・ベイズという女優さん。その2人がこれまたチャーミングでお似合い。2人が演じたのが夫婦で映画を作るコンビ。ベイズという女優さんが演じたのが、ステイシーという女流監督・脚本家で、その彼女をサポートするのがボリスが演じたエドワードというプロデューサー。ステイシーは有名大学で映画を学んだ感じ。エドワードは一般の仕事もしながら、そのステイシーを支える。2人が作った「All About You / 日本未公開 (2001)」は、映画祭などで賞を獲得したが、中々上映権利は売れない。ロサンジェルスに住む彼等は、町には沢山映画会社があるんだし、賞だって受賞しているんだから、すぐに売れる筈だと思っていた。エドワードはフィルム片手に映画会社を回るも、門前払い。無理矢理話しをした映画会社の重役に「ブラックムービーは内容なんて関係ない。いい内容なんて気にしちゃいないのよ!稼げるスターが出てないとダメ。ハリ・ベリーとかウィル・スミスみたいなスターね。それにエッジーじゃないわ」と言われてしまった。しかもステイシーの学校時代の知り合いは、自分の家族をツテに簡単に映画監督として活躍している事を知り、エドワードもまた知り合いがプロデューサーとして活躍している事を知る。エドワードは映画界を諦めようと考えていたが、ステイシーは違った。以前書いた脚本を書き直した。それはモーガン・フリーマンが「ドライビングMissデイジー」や「ショーシャンクの空に」でオスカーを逃した後に、彼がオスカーを獲得出来る映画を!と、ステイシーは「Miss Daisy Should Have Walked(Missデイジーは歩くべきだった!)」という脚本を書いたのだった。それならモーガン・フリーマンを使えるし、映画会社も振り向いてくれると、ステイシーはやる気満々だったが、まだ資金も集まっていない作品にエドワードはやる気がなかった。しかもフリーマンの関係者は取り合ってもくれない... しかしエドワードは、フリーマンが年に一度必ず参加するミシシッピーのクラークスデールで開催されるブルース音楽祭で、フリーマンに直接掛け合う事を思いつくが...という事で、上でリンクしている通り、この2人は本当に「All About You / 日本未公開 (2001)」を作っている。この映画の監督とプロデューサーがこの映画のモデル。自分達の経験をそのまま映画にした訳です!まあ、ブラックムービーを作るのは本当に困難なのが伝わってきます。近代ブラックムービーの父であるメルヴィン・ヴァン・ピープルズの「Sweet Sweetback’s Baadasssss Song / スウィート・スウィートバック (1971)」だって、相当大変だった。コメディアン・俳優のビル・コズビーが私産出したりね。その裏話を映画にしたのが、息子マリオで「Baadasssss! / バッドアス! (2004)」は相当面白かった!その「バッドアス!」と同じ感じ。マリオはそんなカッコイイ親父の背中を描いたけれど、こちらは自分達が経験して学んだ事を描いている。彼等には赤ちゃんが居る。面白いのが、その赤ちゃんが本人を演じている。 という彼等の経験は、大物俳優達の心を動かしたようで、あのルビー・ディにサミュエル・L・ジャクソンの妻ラタンヤ・リチャードソンが出演。そしてこの映画のキーパーソンとなるモーガン・フリーマンだって、ホンのちょっとだけだけど、ちゃんと出てますよー。残念ながらモーガンはボーナス映像にすら出てこないけれど、あれで十分にこの映画をサポートしている。自分のレストランで撮影させたりまでしているんだから!という事で、ルビー・ディもラタンヤ・リチャードソンもこの映画で夫婦が苦労した事について「本当によく分かるの。同感出来るのよ」って、口を合わせたように話していた。ブラックムービーは作るだけで大変なのよね。だから年間本数も少ない。 ラタンヤ・リチャードソンはミシシッピーに住むおば役。その娘DJが面白かったわー。ステイシーとエドワードが作った映画「All About You」を知らない。誰出てるの?って聞いて、ヴァネッサ・ベル・キャロウェイと言うと、「知らない」と... で、おばのラタンヤが「ほら!片足でぴょんぴょん跳ねてたー!なんだってあの映画!そう星の王子NYへ行くよ!」と言っても、DJはまだ分からず表情も変えない。で、ステイシーが「リサレイ!」というと、「誰??」って、今度はおばも説明出来ずにいると...突然DJが思い出したように「ひょっとしてダイアモンド?ダイアモンドでしょ?」と。みんな分からずきょとんとしていると、DJは興奮して「ダイアモンド大好きなのよ! ザ・プレイヤーズよ!!ねえ?ダイアモンドに会わせてー!」と。笑った。で、ロサンジェルスに住むステイシーとエドワードには、南部が未知の世界。ステイシーは幼い頃に来ていたけれど、エドワードには別世界。エドワードはベジタリアンなのもあって、ソウルフードすら未知との遭遇。黒人なら絶対に知っている「ジェット」誌だって、読まない。そんなエドワードにラタンヤ演じるおばさんは、ジェットをあげるのが面白かった。「ニュースはどうやって仕入れているの?」と、おばさんにとってはエドワードが未知との遭遇。 この映画ではひまわりがメタファー。明るさと夏。だからこそ、ルビー・ディが演じた女性が「夏をエンジョイするのよ!」と語りかける。エドワードが好きなのも、ひまわりの種。種を食べるのよね。 という訳で、ブラックムービーだって内容次第ですよ!!そしてブラックムービーはとかく海外じゃ売れないと... 日本じゃ、本当に公開されないもんねー。多分、私が点数高くなっちゃったのは、ルビー・ディやラタンヤ・リチャードソンと同じで、私も同感出来るんですわ。ブラックムービーの事は、私だって日本ではかなり頑張っている部類に入るからね。頑張って日本語でブラックムービーの面白さを一生懸命伝えているつもり。でも報われないもんね。だからこそ、そうやってそういう世界をチャーミングな主役が爽やかに明るく表現してくれた事が嬉しいだよね。頑張れ、ブラックムービー!そして売れろ!!ガンガンに売れろ!海外でも売れろ! (1168本目) |
●● トリビア インディペンデンス系ラブコメ。ボリス・コドジョー出演。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0858424/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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