|
●● レビュー おとぎ話と作り話 アキーラ(キキ・パーマー)は、ロサンジェルスのサウスセントラル地区に住む11歳。亡き父と遊んでいた英語のスペルを競う「スクラブ」というボードゲームのお陰で、学校のスペルテストは毎回100点だった。英語の先生は「スペリング・ビー」の大会に出場することを勧めたが、アキーラは嫌だった。他の教科をさぼっていた事で、無理矢理出場する羽目になった。学校側もサポートし、近所に住むUCLAのララビー教授(ローレンス・フィッシュバーン)をアキーラのコーチにつけるが... 作り話というと、何か嘘で固められた話という雰囲気がある。おとぎ話となると、嘘でも信じたい夢のある話のように思える。この映画が、事実に基づいて作られた映画じゃないと知った時は、ちょっとショックだった。これが事実なら、主人公のアキーラが住んでいるとされているサウスセントラルの子供達や、彼等と同じような境遇の子供達は随分と勇気付けられただろう。なぜならアキーラが頑張って、自分で成功を掴んだという事実があるからだ。作り話になりそうなこの映画をおとぎ話に変えたのは、主人公を演じたキキ・パーマーの表現力にあると思う。町の悪が、アキーラを応援し「俺も詩で賞を貰った」なんて話すのは、さすがに非アフリカ系アメリカ人の監督が作ったようなかなり現実離れしているが、アキーラの天真爛漫な姿を見ると、「アリかもしれない」と思わせる。逆に言えば、リアリズムを求めるアフリカ系アメリカ人の監督では出来なかったシーンだ。ただ、アキーラとララビーの関係は、人種・国問わず、色々な場面で遭遇しえる。2人の関係は、プラトニックな恋愛にも似ている。2人は、お互いに不足しているものを、共有している。 キキ・パーマーとローレンス・フィッシュバーンの表現力は、おとぎ話を作り上げた。 (Reviewed >> 9/8/06:DVDにて観賞) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア ロサンジェルスのサウス(コンプトンやイングルウッドのある)地区に住む少女が、全米スペリング大会に出場する物語。 「Tina」にて、オスカーの主演賞にダブルノミネートされたアンジェラ・バセットとローレンス・フィッシュバーンの黄金コンビが再び見られる。ローレンス・フィッシュバーンはプロデューサーも務めた。 主役の少女を演じるのが、「Madea's Family Reunion」に出演していたパーマー。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 * The BEST OF SOUL2006 Won Best Female Performance of the Year (Drama) : Keke Palmer 2006 Won Best Female Supporting Performance of the Year (Drama) : Angela Bassett a> |
●● サウンドトラック 1. Aaron Zigman - "A.K.E.E.L.A.H." 2. The Spinners - "Rubberband Man" 3. The Staple Singers - "Respect Yourself" 4. Jackson 5 - "ABC" 5. Al Green - "L.O.V.E. (Love)" 6. Curtis Mayfield And The Impressions - "People Get Ready" 7. Brothers Johnson - "STOMP" 8. Aretha Franklin - "Respect" 9. Harold Melvin and the Bluenotes - "Wake Up Everybody" 10. Aaron Zigman - "Prestidigitation" 11. Keke Palmer - "All My Girlz" 12. Heather Small - "Proud" 13. Aaron Zigman - "Scrabble 1" 14. RES - "To Empower" 15. Aaron Zigman - "Scrabble 2" 16. Erica Rivera - "Let Your Baby Go" Soundtracks from Amazon.co.jp |
●● 関連記事 |
|
●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0437800/http://en.wikipedia.org/wiki/Akeelah_and_the_Bee http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=328627 |
|
|