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●● 熱き思い コメディアンで活動家のディック・グレゴリーは、映画にはあまり出演していないのが残念だ。活動家として、又は著者としての彼の方が有名なのかもしれない。彼の本「Nigger」を読んだ事あるが、冒頭で彼の母に宛てた言葉が素敵だった。「これからNiggerと聞く事が増えるかもしれないが、それは彼等がこの本の宣伝している為だ」と。彼のウィットに富んだコメディアンの才能と、彼自身の優しさがあった。
そして公民権運動家として活動したグレゴリーは、マルコムXが「マルコムX自伝」でグレゴリーの事を記述しているので引用したい。
「ハーレムのアポロ劇場の楽屋でコメディアンのディック・グレゴリーがこちらを見て、「ねえ」と声をかけてきた。「ムハマドってのは、ただの...」-そのとき彼のつかった言葉をいうのははばかられる。くわせもの!そんな言葉だった。教団員としての本能はディックをやっつけろと命じていたがー私は逆に無力感と空しさに襲われた。ディックは私が腹を立てたことを察して、その話をやめようとした。シカゴの住民であるディックは世情にも通じてもいたし、あけすけにものをいった。いまの話はだれにもいわないでくれ、と頼みたかったがーとてもできなかった。そんな事をしたら、それを事実だと認めたことになるだろう」。
マルコムXがまだネイション・オブ・イスラムに属していたが、教祖のイライジャ・ムハマドの不貞を聞いて苦悩していた時期の2人の出来事である。如何にグレゴリーが精通し影響を与えていたかも分かるエピソードである。 |
●● バイオ セントルイスで産まれたディック・グレゴリーは、大学で南イリノイ大学に陸上の奨学金で進む。しかし1950年代に陸軍に徴兵され2年間所属。その時に軍内でスタンダップコメディ的な事を経験。その後に大学に戻るも、走る事だけを強要され、大学を中退。1960年に入り、郵便局で働きながらシカゴでコメディをするようになり、ビル・コスビーや二プシー・ラッセル、ゴッドフリー・ケンブリッジ等が同じようにコメディクラブで活躍していた。「プレイボーイ」誌の有名なオーナー、ヒュー・ヘフナーに気に入られ、白人のコメディアンの代わりに彼のクラブ「プレイボーイ・クラブ」にて、レギュラーコメディアンとして活躍した。またその頃に自伝的小説「Nigger」を出版し、現在まで700万冊ものベストセラーとなっている。その頃から活動家をしても活躍するようになった。
2017年、細菌感染で入院中に心臓発作で他界。享年84歳。最後までスタンダップコメディ・ライブで全米を回っていた。私の追悼文はこちら。 |
●●追悼 ![]()
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●● トリビア & etc... 活動家でもある。 |
●● 主演作 * The Hot Chick (2002) .... Bathroom Attendant* Children of the Struggle (1999) .... Vernon Lee * Panther (1995) .... Rev. Slocum * Sweet Love, Bitter (1967) .... Richie 'Eagle' Stokes |
●● 受賞歴 |
●● 関連記事 |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/name/nm0339793/http://en.wikipedia.org/wiki/Dick_Gregory Not available from Allcinema |
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