●●追悼 「Penitentiary III / 暗闇のファイター (1987)」等で知られる映画監督ジャマー・ファナカが69歳で4月1日にロサンジェルスにて他界した。死因などは明らかになっていない。
私も何度もブログでも映画秘宝さん(2010年7月号スポーツ特集)でも書かせてもらっている大好きな監督。1970年代にLAの反逆者達(LAレベリオンズ)と呼ばれたグループに属していた。LAの反逆者達は、UCLAに在籍していた映画監督や作家や漫画家達からなる黒人の軍団。チャールズ・バーネットにハイレ・ゲリマにジュリー・ダッシュ等が居た。って、もうここでは散々何度も書いているから、いい加減覚えておいて欲しい。私が学校の先生なら「ここテストに必ず出すよ」的な、ブラックムービーを齧っているなら知っていて欲しい事。バーネットやゲリマやダッシュが、商業的映画からかけ離れ、芸術的な映画へと向かったのに対して、このジャマー・ファナカだけは割りと商業的にアプローチしていた映画監督。「Penitentiary / 日本未公開 (1979)」を知らない40代・30代の黒人男性は居ないんじゃないか?と思う位に、この映画はみんな好きだ。その黒人男性のおっちゃんが笑いながら「知らない」って言ったなら、その人は照れ隠しで言っているだけである。知っていて見ている証拠。笑っているのもこの映画がどういう映画か知っているからこそ、照れているのである。「Penitentiary II / 日本未公開 (1982)」は、当時大人気だったミスターTや、ドールマイト事「Dolemite / ドールマイト (1975)」のルディ・レイ・ムーアや「ゴーストバスターズ」のアーニー・ハドソンまで出演している。
私は「Penitentiary / 日本未公開 (1979)」も好きだけど、「Welcome Home Brother Charles / 日本未公開 (1975)」や「Emma Mae / 日本未公開 (1976)」に「Street Wars / 日本未公開 (1992)」も好きである。「Welcome Home Brother Charles」は、男性の大事な部分が伸びで凶器になっちゃうなんて、黒人の神話を逆手にとったジャマー・ファナカらしい発想力だし、「Emma Mae」はもっと評価されるべき黒人コミュニティを描いた佳作だと思っているし、「Street Wars」のその強烈なキャラクターと奇想天外な物語には驚いた。ジャマー・ファナカが映画で描いた黒人像は、他のLA反逆者達とは全く違っていて、独特の世界観はややB級に近いものもあったけど、彼が映画で描いたキャラクターはみんながそれぞれ愛されるべき個性豊かなキャラクター達ばかりだった。そう意味でも彼がLA反逆者達の中にいた事は面白いし、彼みたいな個性もこれまたLA反逆者達の姿を形成していた。
そういえば、ブラックスプロイテーションの本「Blaxploitation Cinema: The Essential Reference Guide」の男前著者ジョサイア・ハワードもジャマー・ファナカにはインタビューしているし、ドクター・スネイクスキン事ダリアス・ジェームスの「That's Blaxploitation: Roots of the Baadasssss 'Tude (Rated X by an All'Whyte Jury)」でも、ジャマー・ファナカのコーナーあるし、しかも下の角のパラパラ漫画みたいのは「Welcome Home Brother Charles」のキャラクターが描かれている程。大好きなwww.badazzmofo.comのデビット・ウォーカーが発行している雑誌にも、ジャマー・ファナカは取り上げられてましたね。みんな大好き、ジャマー・ファナカ。
没日が4月1日だけに、このニュースは嘘であって欲しいと心から願う。もし本当なら安らかに。
私が今まで書いたジャマー・ファナカ↓。
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