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Cast >>Chante Adams (Roxanne Shante), Taliyah Whitaker (Young Roxanne Shante), Mahershala Ali (Cross), Nia Long (Ms. Peggy Gooden), Elvis Nolasco (Ray), Adam Horovitz ...
Director >>Michael Larnell
Writer >>Michael Larnell
Producer >>Forest Whitaker, Pharrell Williams, Nina Yang Bongiovi, Mimi Valdes, Roxanne Shante
Genre >>Drama
Country >>USA
Release (US) >>03 / 23 / 2018
Release (JP) >>03 / 23 / 2018

 総合ポイント 4.5点/5点満点中
内容 >>4 演技 >>5 演出 >>4 音楽 >>5

 レビュー
"But who is Roxanne? That ain't your name. I ain't name you Roxanne"
(Reviewed >> 3/23/18:VODにて鑑賞)

 100本映画
ロクサーヌのリベンジ『ロクサーヌ、ロクサーヌ』

ヒップホップ/ラップが好きな人は必ず一度は目にした事のあるのが「ロクサーヌ」。「ロクサーヌ戦争」や「ロクサーヌ騒動」や「ロクサーヌ・シンドローム」などとも呼ばれている。その頃、私はまだ小学生なのでリアルタイムでは知らない。ラップ界では語り草なので、後になって大まかな事を頭に入れた程度である。事の始まりは、フル・フォースがプロデュースしたU.T.F.O.の「Hanging Out」のB面の曲「ロクサーヌ、ロクサーヌ」である。A面は売れなかったが、B面がラジオで掛かると人気に。「ロクサーヌ、ロクサーヌ」は、U.T.F.O.のメンバーが出会ったというロクサーヌという名の高飛車(Stuck Up)な女の子の事をラップしている。U.T.F.O.と言えば他の女は簡単についてくるのに、ロクサーヌは歯に衣着せぬ発言ばかりで気も留めない。でも最後に何とか電話番号をゲットしたが... オチも最高のラップで、大ヒット。その曲にリスポンスしたのが、ロクサーヌ・シャンテの「ロクサーヌのリベンジ」。こちらも大ヒット。便乗するかのように、「私こそが本物のロクサーヌ」や「ロクサーヌの医者」とか「ロクサーヌの妹」とか「ロクサーヌは本当は男」等のリスポンス曲が大量発生!しまいには「ロクサーヌはもう勘弁、お願い」という曲まで発表された程。ブギーダウン・プロダクションズが「The Bridge Is Over」というこの上ない最強のディスソングを作り終結。その渦中に居たロクサーヌ・シャンテの自伝映画が『ロクサーヌ、ロクサーヌ』。

1982年、ニューヨーク州クイーンズにあるクイーンズブリッジのプロジェクト(低所得者用集合住宅)で、親友のラニータが「チャンプが来たわよ!」と囃し立てながら、ロクサーヌは母(ニア・ロング)を連れてラップ・バトルに登場する。まだローティンながら、クイーンズブリッジのラップバトルではチャンプだったのだ。そんなロクサーヌ(シャンテ・アダムス)も成長し、14歳になる。母の代わりにまだ小さい妹たちの面倒を見て、みんなで大きな家に引っ越す事を夢見ていた。母は彼氏と共に新しい家を購入するつもりで、貯めたお金を彼氏に渡すも、とんずらされてしまう。父も約束した日に訪れず、男性が信じられなくなっていた。母はお酒におぼれるようになり、母とも衝突。生活の為に、ロクサーヌは万引きを始め、家も出た。少し前から近所に住むだいぶ年上のクロス(マハーシャラ・アリ)と顔見知りになる。そして、とある事がきっかけで、家に戻ってきたロクサーヌに同じプロジェクトに住むマーリー・マール(ケヴィン・フィリップス)に話しかけられ、洗濯中にラップを吹き込んだ...

という訳で「ロクサーヌ戦争」については、割とあっさりと描かれているなと私は感じた。それよりも、ロクサーヌ・シャンテとその母の物語を中心に描いている。そういう意味では、ロクサーヌ・シャンテを演じたシャンテ・アダムスと母を演じたニア・ロングが好演。若干14歳でスターになったロクサーヌの早熟ぶりをシャンテ・アダムスは魅力的に演じている。もちろんもう20歳を過ぎているであろう彼女が14歳を演じたというのもあるけれど、ずいぶんと大人ぽいロクサーヌ。実際にその当時のロクサーヌの写真を見ても、14歳とは思えないですから!そして、ロクサーヌ映画としての着地点は、そこなんだ!とは思ったけれど、映画としてのラストとしては面白いラストだなと。やっぱりこの映画を通して、シャンテ・アダムスという女優のチャームポイントは、「あれ」だろうなーと思ったけれど、この映画はそんな彼女の「あれ」で終わっている。本当に素敵な彼女の「あれ」!一瞬で好きになった。母から娘に受け継がれる物語... それにしても2人とも男運が無さ過ぎで不器用。

そして、クイーンズブリッジといえば...Nas!Nasくんが良い感じで話に絡んできてますよ。Nas本人も映画についてコメントしていて、伝説的な女性ラッパーの映画に出してもらって光栄!と。スタテンアイランドからRZAが音楽で参加。選曲がド渋過ぎで、あの当時のニューヨークを物凄く感じました!ロクサーヌ本人がミリー・ジャクソンのファンだったと思うので、1曲位あると良かったかも。権利の関係とかもあるんだろうけど。でもセルジオ・ヴァレンテのジャケットとかジーンズの事知らなかったので、面白かった!物凄く80年代!そしてライバルのスパーキーDが良い子で良かった!

Why'd you have to make a movie 'bout me? The R-O-X-A-N-N-E! Roxanne, Roxanne and here's my gameplan!

 トリビア
U.T.F.O.のシングルのB面の曲「Roxanne, Roxanne」。それはラップの歴史の中でも語り草となっているとんでもない論争と物凄い数の曲を生んだ「ロクサーヌ戦争」となった。その顛末を映画化!『ムーンライト』や『ルーク・ケイジ』などで大活躍中のマハーシャラ・アリや、ベテランのニア・ロングが出演。監督はスパイク・リー組、NY大の映画科でスパイク・リーの元で学んだマイケル・ラーネル。制作に俳優フォレスト・ウィッテカーやミュージシャンのファレル・ウィリアムス。音楽はウータン・クランのRZAが担当。と、凄い布陣で挑むロクサーヌ戦争。
2017年サンダンス映画祭「U.S. Dramatic」出展。
Netfilxにて3/23/2018より配信開始。

 その他

 受賞歴

 サウンドトラック
RZA

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*映画秘宝 6月号にて『ロクサーヌ、ロクサーヌ』について寄稿。(4/24/18)

 リンク
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt5796838/
https://en.wikipedia.org/wiki/Roxanne_Roxanne
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Last Modified: 2017-01-25
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